日本駅巡り紀行

Wuppertaler Schwebebahn|ヴッパータール空中鉄道

[ Wuppertaler Schwebebahn ヴッパータール空中鉄道 ] 運営:WSW mobil

ヴッパータール空中鉄道はドイツ・ルール地方の工業都市ヴッパータール(wuppertal)にある懸垂式モノレール路線で、日本語では「ヴッパータール空中鉄道」と訳されることが多い。1901年に開業したヴッパータール空中鉄道は現存世界最古のモノレールであり、現在でも千葉都市モノレールに次いで路線延長の長い懸垂式モノレールでもある。

当線が採用しているのは「ランゲン式」と呼ばれる鉄輪式の懸垂モノレールシステムで、1本のレールの上に両フランジ車輪を付けた台車を載せ、レールの下にアームで車体を吊るしてバランスを取る。ランゲン式は左右非対称な形状のため、終端をループ線として車両は常に1方向のみに動いている。なお、日本でも東京都がランゲン式をゴムタイヤ化したシステムを導入しようとしていたことがあり、2019年以降休止中の上野懸垂線はその実験線という位置づけだった。

路線はほぼ全区間でヴッパータールを流れるヴッパー川の上に敷設されており、ドイツ鉄道と全区間で競合しているものの中長距離移動と短距離移動で棲み分けている。DBを除くと市で唯一の軌道系交通機関であり、1日約65000人の利用者を集めている。

※原則としてすべての駅名・施設名に日本語表記(一部は意訳)を併記している。

駅紹介

空中鉄道は20世紀初頭に全て完成した、世界的に見ても群を抜いて歴史あるモノレールだが、各駅は2000年前後にかけての改良によって程度の差こそあれ現代的なデザインになっている。路線のうちフォーヴィンケル〜ツォー・シュタディオン間のみ道路上に敷かれているが、残る区間は市の東西を貫くヴッパー川の上空に敷かれている。全線に渡ってDBと並走するが、明確な連絡駅は中央駅・オーバーバーメン駅前駅の2駅のみ。

駅名 連絡路線など 駅の形態
Vohwinkel
フォーヴィンケル駅
高架下駅舎、高架駅
Bruch
ブルフ駅
高架下駅舎、高架駅
Hammerstein
ハマーシュタイン駅
高架下駅舎、高架駅
Sonnborner Straße
ゾンボアナー・シュトラッセ駅
高架下駅舎、高架駅
Zoo/Stadion
ツォー・シュタディオン駅
高架下駅舎、高架駅
Varresbecker Straße
ファーレスベッカー・シュトラッセ駅
高架下駅舎、高架駅
Westende
ヴェステンデ駅
高架下駅舎、高架駅
Pastaozzistraße
ペスタロッツィシュトラッセ駅
高架下駅舎、高架駅
Robert-Daum-Platz
ロバート・ダオム・プラッツ駅
高架下駅舎、高架駅
Ohligsmühle
オウリグスミュール駅
高架下駅舎、高架駅
Hauptbahnhof
ヴッパータール中央駅
DB(Wuppertal Hbf 高架下駅舎、高架駅
Kluse
クルーゼ駅
高架下駅舎、高架駅
Landgericht
ラントゲリヒト駅
高架下駅舎、高架駅
Völklinger Straße
フェルクリンガー・シュトラッセ駅
高架下駅舎、高架駅
Loher Brücke
ローアー・ブリュッケ駅
高架下駅舎、高架駅
Adlerbrücke
アドラーブリュッケ駅
高架下駅舎、高架駅
Alter Markt
アルター・マルクト駅
高架下駅舎、高架駅
Werther Brücke
ウェアター・ブリュッケ駅
高架下駅舎、高架駅
Wupperfeld
ヴッパーフェルト駅
高架下駅舎、高架駅
Oberbarmen Bahnhof
オーバーバーメン駅前駅
DB(Wuppertal-Oberbarmen 高架下駅舎、高架駅

車両

現在はGeneration 15の1形式のみが運転している。ループ線により折り返し、すべての駅が相対式ホームであることから前後・左右ともに非対称のデザインとなっていることが特徴。最後部の展望座席以外全ての座席が進行方向を向いており、扉・通路が進行方向右側にしかない。

Generation 15 GTW 72(引退)
2015年に登場し2016年から運転開始した新車両で、2019年に全営業列車を置き換えた。高効率化・高頻度運転化・安全性向上などのために機器・システムが改良され、内外装についても既存の車両より現代的に変更された。 1972年から導入された車両で、Generation 15に続く3車体連接・片側4ドア・固定クロスシートという車体構成を確立した。2019年に全車がGeneration 15に置き換えられたことから引退した。

運行

すべての列車が全区間運転の各駅停車で、約30分でVohwinkelとOberbarmenを結ぶ。日中は約5分間隔で運転を行っており、ラッシュ時には増便が行われるようだった。

・路線のデータ
開業日 Oberbarmen〜Kulse間:1903/06/27|Kulse〜Zoo/Stadion:1901/03/01|Zoo/Stadion〜Vohwinkel:1901/05/24
路線長:13.3kmkm
単線/複線 全線複線

・ページのデータ
公開:2020/03/28
更新:公開後非更新

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