[ 福武線 ふくぶせん ] 福井鉄道
鉄道区間:越前武生〜赤十字前〜鉄軌分界点(18.1km)
軌道区間:鉄軌分界点〜商工会議所〜田原町(2.7km)・福井城址大名町〜福井駅(0.6km)
福井鉄道福武線は福井県の福井市と越前市を鯖江市を経由して結ぶ路線で、福井市内には併用軌道区間を持つ。いわゆる「インターアーバン」的な性格を色濃く残す路線となっている。かつては鉄道車両が路面区間に乗り入れていたが、2006年からは路面電車型の車両による運転が開始された。2020年現在では全列車が路面電車型の車両による運転となっている。
鯖江(現在の神明駅前)にあった陸軍連隊と武生・福井を結ぶことを名目に大正時代に福武電気鉄道が開通させた路線が元となっている。戦中の合併で福井鉄道の路線となり、1981年以降は同社で唯一の路線である。かつては名鉄が筆頭株主だったが、2007年以降の経営再建・体質改善の中で沿線の商工会議所やサポート団体、第3セクターが主要株主となった。2006年から路面電車形車両導入によるバリアフリー化と車両更新が開始され、2016年からは田原町で接続するえちぜん鉄道三国芦原線と低床車両による相互直通運転が開始された。
駅紹介
福井市内には併用軌道区間があり、このうち福井城址大名町〜福井駅間の支線は通称「ヒゲ線」と呼ばれている。鉄道区間では各駅のホームが低床化されており、広電宮島線と同様に路面電車車両を前提とした路線形態となっている。
駅名 | 連絡路線、停車種別など | 駅の状況 | |
F0 | 越前武生駅 | 急行停車駅 | 地上駅、地上駅舎 |
F1 | 北府駅 | 急行停車駅 | 地上駅、地上駅舎 |
F2 | スポーツ公園駅 | 地上駅、駅舎なし | |
F3 | 家久駅 | 急行停車駅 | 地上駅、地上駅舎 |
F4 | サンドーム西駅 | 地上駅、駅舎なし | |
F5 | 西鯖江駅 | 急行停車駅 | 地上駅、地上駅舎 |
F6 | 西山公園駅 | 地上駅、地上駅舎 | |
F7 | 水落駅 | 急行停車駅 | 地上駅、駅舎なし |
F8 | 神明駅 | 急行停車駅 | 地上駅、地上駅舎 |
F9 | 鳥羽中駅 | 地上駅、駅舎なし | |
F10 | 三十八社駅 | 地上駅、駅舎なし | |
F11 | 泰澄の里駅 | 急行停車駅 | 地上駅、駅舎なし |
F12 | 浅水駅 | 急行停車駅 | 地上駅、地上駅舎 |
F13 | ハーモニーホール駅 | 地上駅、駅舎なし | |
F14 | 清明駅 | 地上駅、駅舎なし | |
F15 | 江端駅 | 地上駅、地上駅舎 | |
F16 | ベル前駅 | 急行停車駅 | 地上駅、駅舎なし |
F17 | 花堂駅 | 地上駅、地上駅舎 | |
F18 | 赤十字前駅 | 急行停車駅 | 地上駅、地上駅舎 |
F19 | 商工会議所前停留場 | 急行停車駅 | 電停(道路上) |
F20 | 足羽山公園口停留場 | 急行停車駅 | 電停(道路上) |
F21 | 福井城址大名町停留場 | 急行停車駅 | 電停(道路上) |
F22 | 福井駅停留場 | 急行停車駅、JR福井駅乗り換え ※支線区間 |
電停(ロータリー) |
F23 | 仁愛女子高校停留場 | 急行停車駅 | 電停(道路上) |
F24 | 田原町駅 | 急行停車駅、えちぜん鉄道三国芦原線接続 | 地上駅、地上駅舎 |
車両
すべての列車が路面電車型の車両で運行されている。原則としてえちぜん鉄道直通列車には超低床車両であるF1000形とえちぜん鉄道L形が用いられ、名鉄から譲渡された770形・880型は線内運用のみとなっている。
F1000形「Fukuram」 | 770形 | 880形 |
3車体連接の超低床車両で、「FUKURAM」の相性を持つ。国内の超低床車両では最大の乗車定員を誇り、えちぜん鉄道直通列車を中心に運用される。 | 福武線低床化に向けて名鉄揖斐線から転籍した車両で、線内完結列車の運用に就く。 | 福武線低床化に向けて名鉄美濃町線から転籍した車両で、線内完結列車の運用に就く。 |
えちぜん鉄道L形「ki-bo」 |
えちぜん鉄道が福井鉄道との直通運転用に用意した超低床車両で、「ki-bo」の愛称がつく。F1000形と共通化されている仕様が多いが、車体長が短く輸送力も相対的に小さい。 |
運行
単線区間・併用軌道区間・支線を持つというダイヤ上の制約がありながらも急行・区間急行・普通の3種別が設定されている。
昼間・夕方の運転パターンは、急行2本(越前武生〜田原町間・越前武生〜田原町〜えち鉄鷲塚針原間1本ずつ)と普通2本(越前武生〜福井駅〜田原町間)を運転するのが基本となっている。ただし、えちぜん鉄道に乗り入れない急行は夕方以降のみの運転となっており、14〜15時頃までは1時間に急行1本・普通2本の運転となる。上下とも、急行の前に起点駅を発射した普通は「ヒゲ線」を往復する間に急行に追い越される。
朝の下り(福井方面)は列車本数が日中よりも増え、区間列車も運転されるが、ヒゲ線には1時間半ほど列車が運行されない時間帯がある。
・路線のデータ
開業日 越前武生〜神明間:1924/02/23|神明〜赤十字前:1925/07/26|赤十字前〜福井城址大名町〜福井駅:1933/10/15|福井城址大名町〜田原町:1950/11/27
路線長:20.9km
単線/複線 越前武生〜花堂間:単線/花堂〜田原町間:複線/福井城址大名町〜福井駅間:単線
・ページのデータ
公開:2020/05/10
更新:2020/05/24(車両紹介追記)