日本駅巡り紀行

東葉高速線

[ 東葉高速線 とうようこうそくせん ] 東葉高速鉄道
西船橋〜東葉勝田台(16.2km)

東葉高速線は東京メトロ東西線の終点である西船橋から船橋市東部・八千代市の新興住宅地を経由して京成線の勝田台までを結ぶ東葉高速鉄道の路線。ほぼすべての列車が東西線と直通するなど東西線の延長路線となっているが、後述の経緯により第3セクターによる運営となっている。

当路線は京成本線の混雑緩和などを目的に計画された路線で、1972年の都市交通審議会答申で「都市計画5号線」の一部として定められた。当初は東西線と同様に営団が運営を行う計画で、1974年には「勝田台線」として営団による免許申請もなされた。しかし、営団の営業範囲を大きく逸脱していることや、本路線により打撃を受けることが予想された京成電鉄が反発したことなどから計画は難航し、運輸省の調整により第3セクターにより建設されることとなった。

そうして1981年に沿線自治体、営団、東武・京成・新京成の接続私鉄各社、金融機関の出資で東葉高速鉄道が設立されたが、地権者の反対などで建設は遅れ、開業にこぎつけたのは1996年だった。さらにバブルによる地価高騰で建設費は跳ね上がり、沿線人口の増加で単年度黒字(純利益ベース)を達成した2010年度以降も利子の支払いと債務の返済が経営を圧迫している。当路線の建設スキームの失敗が後のつくばエクスプレスなどに活かされたとも言われている。

駅紹介

沿線は東海神付近・北習志野付近を除けば多くが東葉高速線開業後に開発が本格化した住宅地で、飯山満駅周辺や八千代市内には現在でも開発が進んでいない地域がある。下総台地による起伏の大きな地形や一部で進んでいた市街化を避けるため、トンネルと高架が交互に現れる。

西船橋駅 TR01|地上ホーム・橋上駅舎|東西線乗り換え
東海神駅 TR02|地下ホーム・地下駅舎
飯山満駅 TR03|高架ホーム・高架下駅舎
北習志野駅 TR04|地下ホーム・地下駅舎|新京成線乗り換え
船橋日大前駅 TR05|地下ホーム・地上駅舎
八千代緑が丘駅 TR06|高架ホーム・高架下駅舎
八千代中央駅 TR07|高架ホーム・高架下駅舎
村上駅 TR08|高架ホーム・高架下駅舎
東葉勝田台駅 TR09|地下ホーム・地下駅舎|京成本線乗り換え

車両

 画像
2000系 開業時に導入した1000系を置き換えるために2004年から導入した車両で、デザイン・機器などは東京メトロ05系をベースとしている。東葉高速線のラインカラーはグリーンだが、車両のラインカラーは太陽をイメージした赤・白・オレンジの3色。

運行

東京メトロ東西線と一体化した運行形態となっており、各駅停車・通勤快速・快速の3種別とも東葉高速線内は各駅に停車する。日中は15分間隔で中野発着の快速が運転され、朝夕には運行本数が増える。

東葉高速車はJR線に、JR車は東葉高速に乗り入れない(東葉高速車は保安装置の関係でそもそもJR線に乗り入れられない)運用となっているため、東葉高速線ではメトロ車と東葉高速車のみが使用され、JR線三鷹発着の列車はメトロ車の限定運用となる。

なお、かつては途中北習志野・八千代緑が丘のみに停車する「東葉快速」が朝夕に運転されていたが、主要駅以外でも沿線開発が進んだことから乗車機会均等化のために廃止され、2014年以降は途中駅を通過する定期営業列車は存在しない。

・路線のデータ
開業日 西船橋〜東葉勝田台間:1996/04/27
路線長:16.2km
単線/複線 全線複線

・ページのデータ
公開:2021/08/15
更新:2021/09/24

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