日本駅巡り紀行

東京メトロ千代田線

[ 千代田線(9号線千代田線 ※鉄道要覧での名称) ちよだせん ] 東京地下鉄
綾瀬〜代々木上原間(21.9km)・綾瀬〜北綾瀬間(2.1km)

千代田線は東京メトロの地下鉄路線で、綾瀬〜代々木上原間の本線と綾瀬〜北綾瀬間の支線から成る。代々木上原からは小田急小田原線、綾瀬からは常磐線(各駅停車)に直通しており、直通区間は普通列車が取手〜伊勢原間、特急列車が北千住〜箱根湯本・片瀬江ノ島間に渡る。

千代田線は1962年6月の都市交通審議会答申で東京の地下鉄計画が5路線から10路線に拡張された際に追加された路線の一つで、小田急線と常磐線の線増計画とリンクして常磐線・小田急線の混雑緩和・都心部乗り入れを図った。建設は常磐線側から進められたが、国鉄の工事が長引いたため北千住〜大手町間が最初に開業した。

先に直通運転を開始した常磐線は千代田線綾瀬〜北千住間開業と同時に常磐線綾瀬〜我孫子間も複々線化され、1982年には取手まで複々線化が完成した。一方で小田急は線増工事が遅れ、千代田線との直通は1978年に開始したものの、代々木上原〜向ヶ丘遊園間の複々線化(登戸以西は暫定3線)が完成したのはそれから40年を経た2018年だった。

綾瀬〜北綾瀬間は車両基地への回送線として北千住〜大手町間開業時に共用開始した区間で、車両基地建設時の地元との合意などに基づき1979年に旅客化された。本線とは切り離されて3両編成の折返し列車が運転されていたが、2019年から本線との直通運転を開始した。

駅一覧

綾瀬駅が快速通過駅であるため綾瀬〜北千住間の運賃計算は特殊で、この区間をJRとみなした場合と東京メトロとみなした場合の安い方の運賃が適用される。これにより綾瀬〜金町間の利用者がJRの運賃のみで北千住以南に出られるようになっている。さらに、西日暮里経由で山手線などに乗り継いだ場合にも特例的な運賃が適用される。
それでも、快速通過駅〜都内の移動が地下鉄直通による高額運賃か快速への途中乗り換えの二者択一となったのは利用者から不評で、開業時には「迷惑乗り入れ」と揶揄された。

町屋〜根津間は、地上の道路幅員が狭かったため3駅間以上に渡って上下2層の複線区間となっている。また、国会議事堂前駅は東京メトロで最も深いところにホームがある。

北綾瀬駅 C20|高架ホーム・高架下駅舎
綾瀬駅 C19|高架ホーム・高架下駅舎|常磐線(各駅停車)直通
北千住駅 C18|地下ホーム・地下駅舎|特急停車駅|常磐線(快速)、日比谷線、東武伊勢崎線、つくばエクスプレス乗り換え
町屋駅 C17|地下ホーム・地下駅舎|京成本線、都電荒川線乗り換え
西日暮里駅 C16|地下ホーム・地下駅舎|山手線・京浜東北線(東北線)、日暮里舎人ライナー乗り換え
千駄木駅 C15|地下ホーム・地下駅舎
根津駅 C14|地下ホーム・地下駅舎
湯島駅 C13|地下ホーム・地下駅舎
新御茶ノ水駅 C12|地下ホーム・地下駅舎|丸ノ内線(淡路町駅)、都営新宿線(小川町駅)、中央線・総武線(御茶ノ水駅)乗り換え
大手町駅 C11|地下ホーム・地下駅舎|特急停車駅|丸ノ内線・東西線・半蔵門線、三田線乗り換え
二重橋前〈丸の内〉駅 C10|地下ホーム・地下駅舎
日比谷駅 C09|地下ホーム・地下駅舎|日比谷線、三田線、有楽町線(有楽町駅)乗り換え
霞ケ関駅 C08|地下ホーム・地下駅舎|特急停車駅|丸ノ内線・日比谷線乗り換え
国会議事堂前駅 C07|地下ホーム・地下駅舎|丸ノ内線、銀座線・南北線(溜池山王駅)乗り換え
赤坂駅 C06|地下ホーム・地下駅舎
乃木坂駅 C05|地下ホーム・地下駅舎
表参道駅 C04|地下ホーム・地下駅舎|特急停車駅|銀座線・半蔵門線乗り換え
明治神宮前〈原宿〉駅 C03|地下ホーム・地下駅舎|副都心線、山手線(原宿駅)乗り換え
代々木公園駅 C02|地下ホーム・地下駅舎
代々木上原駅 C01|高架ホーム・高架下駅舎|小田急線直通

車両

直通区間を含めた全線で東京メトロ16000系・小田急4000形・JRE233系2000番台(いずれも10両編成)が使用され、支線でのみ05系(3両)が使用される。また、特急車両としてはロマンスカー60000形MSEが使用される。

   
16000系
05系

運行(2022/03/12改正)

本線は日中5分間隔で運転され、うち2本に1本は常磐線に、4本に1本は支線に乗り入れ、4本に1本は綾瀬で折り返す。また、4本に1本(常磐線に乗り入れる列車の半数)は代々木上原から急行として小田急線向ヶ丘遊園まで直通し、4本に3本は代々木上原で折り返す。
ラッシュ時には2〜4分間隔まで増発され、小田急線・常磐線への直通本数も増加する。平日朝夕などには霞ケ関・明治神宮前折返しが設定され、早朝深夜には北千住折返しも設定される。

支線は日中10分間隔の運転で、2本に1本は本線直通の10両編成、2本に1本は綾瀬折返しの3両編成となる。

特急は「メトロはこね」「メトロえのしま」「メトロモーニングウェイ」「メトロホームウェイ」が運転される。「はこね」「えのしま」は北千住〜箱根湯本・片瀬江ノ島間の列車で、主に土休日に運転される。「えのしま」は土休日のみ運転で、千代田線内ではすべて「はこね」に併結されている。「モーニングウェイ」「ホームウェイ」は北千住(一部は大手町)〜本厚木間の運転で、前者は朝の上り、後者は夕夜間の下りに設定される。

・路線のデータ
開業日 綾瀬〜北千住間:1971/04/20|北千住〜大手町間:1969/12/20|大手町〜霞ケ関間:1971/03/20|霞ケ関〜代々木公園間:1972/10/20|代々木公園〜代々木上原間:1978/03/31|綾瀬〜北綾瀬間:1979/12/20
路線長:24.0km
単線/複線 全線複線

・ページのデータ
公開:2023/06/19
更新:公開後未更新

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