1500形は京浜急行電鉄の車両で、都営浅草線乗り入れ用の旧1000形を置き換えるために1985年から導入された。京急では新1000形に次いで多数が在籍している車両形式で、京急の全線で日常的に用いられているのは2021年現在では本形式のみである。
18m・3扉の構成で、車体は初期の20両が普通鋼製、残りがアルミ製となっている。アルミ製と普通鋼製で外観・内装の変化は少ない。4・6・8両編成を組み、4両は朝夕の優等列車増結や大師線の普通に、6両編成は本線の普通・エアポート急行に、8両編成は都営浅草線直通の優等列車に、それぞれ主に用いられている。
外観は丸みの少ないデザインで、ブラックフェイスと合わせて京急の車両のイメージを大きく変えた。内装はオールロングシートで、2001〜2008年度に行われたリニューアル工事により車歴ほどの古さを感じさせない。
1707編成 羽田空港・三崎口方より 四ツ木にて
前面窓周辺を凹ませる「額縁スタイル」は800形・2000形の系譜に連なるが、平面的で丸みの少ないデザインやブラックフェイスは1500形にしかない独自性となっている。貫通扉を備えているため、8両編成は浅草線・京成線・北総線にも乗り入れる。
1585編成 羽田空港・三崎口方より 立会川にて
1枚目の画像は2015年撮影で、2021年現在では先頭の行先表示器のみフルカラーLED化している。
1509編成 羽田空港・三崎口方より 京急川崎(大師線ホーム)にて
1501〜1517編成(第1〜5編成・いずれも4両)は車体が普通鋼製。当初は戸袋窓があったが、それが埋められた今ではほとんどアルミ車と見た目で区別がつかない。
側面
両開き3扉のレイアウトを京急で最も早く採用した形式である。赤地に白帯は本形式(・ロングシート化後の2000形)まで「一般車」の標準塗装だったが、600形以降には採用されていない。
内装
内装はオールロングシート。21世紀に入ってからリニューアルされているため新1000形などにも遜色がない。
座席
バケットシートで、袖仕切りは大型のものが設置されている。
側扉
両開きで、内側は無塗装。LEDの案内表示器が鴨居部に設置されている。
先頭部
京成の車両と同じ座席配置で、運転室の後ろにロングシートが設置されている。600形以降は同じ場所に展望席が立ち席が設置されている。
運転台
T字ワンハンドルマスコンで、貫通扉の関係で運転台は狭い。
・形式のデータ
沿革 1985年:営業運転開始、2001年度〜:リニューアル工事を実施
車両数 8両5編成・6両15編成・4両7編成(2021年現在)
・ページのデータ
取材:2010/12/11・2015/06/04・2021/10/03・2021/10/09
公開:2021/12/31
更新:公開後未更新