日本駅巡り紀行

京急空港線

[ 空港線 くうこうせん ] 京浜急行電鉄
京急蒲田〜羽田空港第1・第2ターミナル(6.5km)

空港線は京急蒲田〜羽田空港第1・第2ターミナル間を結ぶ6.5kmの路線で、京急本線と羽田空港をつなぐ重要な路線である。

京浜電気鉄道の手によって蒲田〜穴守間が開業した時には穴守線という名称で、穴守稲荷(現在の空港島内にあった)への参詣客や、穴守地区への観光客・海水浴客が主な利用者だった。しかし、1931年に開設された羽田飛行場が戦後連合国軍に接収されたことで、京急穴守線も稲荷橋駅(現在の穴守稲荷駅)より東側が営業を休止されるなど、大きな影響を受けた。

連合国軍の撤退後も空港島の内部の路線が復活することはなかったが、1956年には空港島の手前に新設した羽田空港駅(初代、1991年に廃止)までの区間を復旧し、1963年には空港線に路線名を変更した。さらに、1993年には羽田駅(現在の天空橋駅)まで延伸して念願の空港島再乗り入れを果たし、1998年には羽田空港駅(2代目)まで延伸し、名実ともに羽田空港へのアクセス路線となった。

2010年の京急蒲田駅部分高架化以降はダイヤ設定の自由度が増し、品川方面・横浜方面双方向の空港アクセスが強化されている。また、2011年の成田スカイアクセス線以来、羽田空港〜成田空港間をエアポート快特・アクセス特急で直通する列車が多数運転されるようになった。

駅紹介

京急蒲田〜穴守稲荷間は下町の住宅密集地を通る路線で、同じ空港アクセス路線の東京モノレールとは沿線風景が全く異なる。穴守稲荷以東は空港島内を通る区間で、モノレールと異なり空港島内は全線が地下路線となっている。なお、特急とエアポート急行は線内のすべての駅に停車し、普通列車の運転本数は少ない。

京急蒲田駅 KK11|高架ホーム・高架下駅舎|快特停車駅|本線直通|高架化中
糀谷駅 KK12|高架ホーム・高架下駅舎|高架化中
大鳥居駅 KK13|地下ホーム・地上駅舎
穴守稲荷駅 KK14|地上ホーム・地上駅舎
天空橋駅 KK15|地下ホーム・地下駅舎|東京モノレール羽田空港線乗換
羽田空港第3ターミナル駅 KK16|地下ホーム・地上・地下駅舎|エアポート快特・快特停車駅 ※羽田空港国際線ターミナル駅時代の様子
羽田空港第1・第2ターミナル駅 KK17|地下ホーム・地下駅舎|エアポート快特・快特停車駅 ※羽田空港国内線ターミナル駅時代の様子

車両

京急電鉄に乗り入れる全ての形式が入線し得る。主に使用されるのは600形・新1000形・1500形、都営5300形・5500形、京成3000形・3100形・3400形・3700形・北総7300形・7500形、千葉NT鉄道9100形・9200形・9800形の8両編成で、横浜方面のエアポート急行には4+4両の8両編成が用いられることもある。朝夕の普通や一部のエアポート急行には京急車の4・6両編成が使用されるほか、2100形も乗り入れる運用がある。

運行(2021年時点)

種別としてエアポート快特、快特、特急、エアポート急行、普通があるが、このうち特急と普通は昼間には運転されない。昼間はすべての列車が本線の品川方面または横浜方面に乗り入れている他、基本的なダイヤが10分間隔を基本とした40分サイクルなのは本線と同じ。

品川方面への直通列車としては(泉岳寺〜)京急蒲田〜羽田空港間の快特(一部エアポート快特)が10分間隔で運転される。全列車が都営浅草線に乗り入れ、40分に2本は北総線内発着、1本は青砥・京成高砂発着、1本は成田スカイアクセス経由で成田空港発着。成田空港発着の列車のみ種別がエアポート快特で、京急蒲田を通過する。

横浜方面への直通列車としては(逗子・葉山または金沢文庫〜)京急蒲田〜羽田空港間のエアポート急行が10分間隔で運転される。

まとめると、横浜方面のエアポート急行と品川方面の快特がそれぞれ10分間隔に走るダイヤとなっている。京急蒲田での発着ホームの関係から京急蒲田〜糀谷間では快特とエアポート急行がすれ違えず、大師線以外の全ての京急線はこの区間を起点にダイヤを組む必要がある。

・路線のデータ
開業日 京急蒲田〜穴守稲荷間:1902/06/28|穴守稲荷〜天空橋:1993/04/01|天空橋〜羽田空港第1・第2ターミナル間:1998/11/18
路線長:6.5km
単線/複線 全線複線 ただし京急蒲田〜糀谷の一部は単線並列

・ページのデータ
公開:2012/02/05
更新:2012/02/07、2021/10/10(全面更新)

・このページの場所
日本駅巡り紀行(サイトトップ)→駅・車両のページ(コーナー目次)→京急空港線