日本駅巡り紀行

阪神神戸高速線

[ 神戸高速線 こうべこうそくせん ] 阪神電気鉄道
但し阪神電気鉄道が第2種鉄道事業者、神戸高速鉄道が第3種鉄道事業者
高速神戸〜新開地間では阪急神戸高速線と重複

神戸高速線は阪神電気鉄道の鉄道路線で、山電本線西代駅から阪神本線元町駅までの5.0kmを結ぶ。阪神はこの路線の第2種鉄道事業者で、施設は第3種鉄道事業者である神戸高速鉄道が同車の東西線の一部として保有している。阪神の神戸市内中心部乗り入れ路線であるとともに、山電の神戸市内乗り入れ路線の役割も持っている。

この路線を建設した神戸高速鉄道は神戸市と阪神・阪急・山電・神鉄などが出資した第3セクターで、1968年4月7日に東西線西代〜阪神元町・阪急三宮間、南北線新開地〜湊川間を開業させた。 神戸市電の輸送改善を民間活力で行いたい神戸市と戦前から神戸都心乗り入れを計画していた私鉄各社の思惑の一致により建設された路線で、私鉄各社の神戸都心へのアクセスや神戸市の市内交通が改善した。 当初から施設のみを保有し車両・乗務員は乗り入れ各社が用意していたが、1988年の鉄道事業法施行により神戸高速は第3種鉄道事業者となり、さらに2010年には施設保有・借入金返済に業態が特化されて西代〜元町間は完全に阪神の路線の一部として扱われるようになった(運賃は別体系のまま)。

全線が地下に存在し、神戸市内の各中心部を結ぶとともに阪神・阪急・山電・神鉄の本線級路線と接続しているが、神戸市営地下鉄山手線やJR東海道・山陽線と並走しているため乗客獲得には苦戦している。阪神・山陽のほぼすべての列車が乗り入れ、途中の新開地〜高速神戸間には阪急の列車も乗り入れている。

駅紹介

全線に渡り神戸高速鉄道東西線として建設された地下線で、震災復興に際して地下化されたり再建された大開・西代を除いて昭和の地下鉄の雰囲気がよく残されている。2010年の事業体制変更までは神戸高速鉄道東西線として営業しており、神戸高速鉄道独自の案内サインが用いられていたが、現在では西代駅を除いて阪神電気鉄道のサインに統一されている。

  駅名 連絡路線、停車種別など 駅の状況
HS33 元町駅 直通特急全停車駅、JR元町駅乗り換え 地下駅、地下駅舎
HS34 西元町駅   地下駅、地下駅舎
HS35 高速神戸駅 直通特急全停車駅
阪急神戸高速線乗り換え
JR神戸駅、地下鉄ハーバーランド駅乗り換え
地下駅、地下駅舎
HS36 新開地駅 直通特急全停車駅
阪急神戸高速線、神鉄神戸高速線乗り換え
地下駅、地下駅舎
HS37 大開駅   地下駅、地下駅舎
HS38 高速長田駅 直通特急全停車駅 地下駅、地下駅舎
HS39
SY01
西代駅   地下駅、地下駅舎

車両

阪神・山陽のすべての形式が乗り入れる。阪神と相互直通する近鉄の車両は定期列車で乗り入れない。また、阪急神戸線の各形式も阪急神戸高速線の車両として高速神戸〜新開地間で乗り入れる。

運行

阪神本線から1時間6本ずつの特急と普通が、山電本線から1時間4本ずつの直通特急と普通が乗り入れる。

阪神本線の特急は10分間隔で1時間6本運転されているが、このうち4本は阪神梅田〜山陽姫路間の直通特急として山電本線へ直通する。山電の直通特急は15分間隔なので、直通特急の半数は阪神神戸高速線を含む元町〜板宿間で各駅に停車することで運転間隔を調整する。

阪神特急のうち残る1時間2本は普通(種別上は特急)として山電本線須磨浦公園まで直通する。直通特急・阪神特急には阪神・山電の6両編成の車両が使用される。

直通する山電本線普通のうち残る1時間2本は高速神戸から阪急神戸高速線に乗り入れて山陽姫路〜西代〜阪急神戸三宮間で運転される。山電の3両編成の車両が使用される。また、昼間以外の時間帯には阪神神戸三宮まで直通する列車もある。

阪神の普通は梅田〜元町〜高速神戸(早朝のみ新開地)間で運転される。阪神の4両編成(ジェットカー)が使用される。一部時間帯には6両編成を使用して阪神神戸三宮〜元町〜新開地以西という普通列車も運転される。

以上のように、総合すると昼間時間帯の阪神神戸高速線内においては通過駅のある列車が1時間2本、各駅に停車する列車が1時間に4〜8本運転される。

・路線のデータ
開業日 西代〜元町間:1968(S43)年4月7日(神戸高速鉄道東西線として)/1988(S63)年4月1日:鉄道事業法施行に伴い全線が阪神・山電の第2種鉄道事業者区間となる/2010(H22)年10月1日:第2種鉄道事業者を整理、阪神のみに
路線長:5.0km
単線/複線 全線複線

・ページのデータ
公開:2018年4月21日
更新:公開後未更新

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