日本駅巡り紀行

弘南鉄道大鰐線

[ 大鰐線 おおわにせん ] 弘南鉄道

大鰐線は弘南鉄道の路線で、青森県弘前市の中央弘前駅と南津軽郡大鰐町の大鰐駅の間13.9kmを結んでいる。この路線は戦後地元資本で設立された弘前電気鉄道が開業させた路線で、開業にあたってはこの路線を地域高速鉄道のデモンストレーション路線にしようと目論んでいた三菱電機が大幅な出資・貸付を行っている。しかし、モータリゼーションの急速な進行や冬季の道路除雪体制の整備により弘前電気鉄道は経営不振に陥り、開業から20年もたたずに弘南鉄道に経営権を譲渡して解散し、保有していた路線は弘南鉄道大鰐線となった。弘前電鉄は弘前から板柳への14kmの延伸や西弘前(現・弘前学院大前)から西目屋村までの支線建設を計画していたが、いずれも実現することはなかった。

弘南鉄道に譲渡後も経営難が続いており、2013年には弘南鉄道社長が廃止の方針を一時示すなど存廃問題が取り沙汰されている。運転間隔も弘南線よりも長く、朝は30分、昼・夜は60分、夕は40分間隔の運転で終電は21時台である。

車両については現在全て東急電鉄から購入した7000系を使用しているが、津軽大沢駅の車庫には同じく東急電鉄から譲渡された6000系が2008年のさよなら運転後も留置されている。

駅紹介

駅名 連絡路線、停車種別など 駅の状況 沿線風景
中央弘前駅   地上駅、地上駅舎 中央弘前〜弘高下間は岩木川の支流に沿って走る。次の弘前学院下は大学の町・西弘の玄関口で、かつては弘前電鉄の本社・車庫所在駅だった。聖愛中央前、千年を過ぎると沿線がだんだん市街地から田んぼや果樹園主体になってくる。棒線駅の小栗山・松木平を過ぎると運行上の主要駅である津軽大沢である。次の義塾高校前を過ぎると短い高架区間に入り、奥羽線を乗り越えて石川に着く。石川を出ると平川を渡って石川プール前に着く。平川沿いに鯖石、宿川原を過ぎ、両側に山が迫ってくると終点の大鰐である。
弘高下駅   地上駅、地上駅舎
弘前学院大前駅   地上駅、地上駅舎
聖愛中高前駅   地上駅、駅舎なし
千年駅   地上駅、地上駅舎
小栗山駅   地上駅、駅舎なし
松木平駅   地上駅、駅舎なし
津軽大沢駅   地上駅、地上駅舎
義塾高校前駅   地上駅、駅舎なし
石川駅   地上駅、地上駅舎
石川プール前駅   地上駅、駅舎なし
鯖石駅   地上駅、駅舎なし
宿河原駅   地上駅、駅舎なし
大鰐駅 JR奥羽線(大鰐温泉駅)乗換 地上駅、地上駅舎

車両

7000系 6000系
7000系はもと東急7000系を譲渡されたもので、大鰐線の定期列車は全て7000系によって運転されている。弘南線よりも早く大鰐線に導入された。 6000系は日本最初期のステンレス車両であるもと東急6000系を譲渡されたもので、大鰐線用に4両、部品取り用に4両が譲渡された。2008年にさよなら運転を行ったが、現在でも2両が車籍を有して津軽大沢駅に留置されている。

運行

朝は30分間隔、昼・夜は60分間隔、夕は40分間隔で運行されている。また、ほとんどの列車でワンマン運転が実施されている。

・路線のデータ
開業日 大鰐〜中央弘前間:1952(S27)年1月26日(弘前電気鉄道として)/1970年10月1日に弘南鉄道に譲渡
路線長:13.9km
単線/複線 全線単線

・ページのデータ
公開:2017年2月27日

・このページの場所
日本駅巡り紀行(サイトトップ)→駅・車両のページ(コーナー目次)→弘南鉄道大鰐線