209系はJR東日本が初めて本格的に開発した通勤型電車の形式で、京浜東北線・南武線・総武線などに幅広く投入された。このうち京浜東北線に投入された0番台はE233系に置き換えられて同線から撤退したが、それを機器更新の上で改造して誕生したのが房総各線向けの2000・2100番台である。209形によりそれまで房総各線で使用されていた113系・211系は全て置き換えられ、211系の一部は中央線に転用されて玉突きで115系を置き換えた。さらに2021年以降、一部編成はE131系に置き換えられた。
車体はステンレス製で、0番台のままの20m・4扉。4両編成と6両編成があり、6両編成または8両編成で運転されることが多い。0番台からは後述の通り内装が一部改造されているほかに制御装置等も更新されている。
外観は0番代と変わらないが、帯が黄色と青の2色になっている。「スカ色」に近いが、211系と本形式にオリジナルの塗装となっている。内装は先頭車がセミクロスシートに改造されている他、2号車にトイレが設置されるなど、通勤型から近郊型への改造が行われている。
千マリC401編成 永田にて 安房鴨川方より
外観は京浜東北線時代から殆ど変わっていないが、帯色が青+黄色に変化している他、スカートも交換されている。
千マリC432編成 本千葉にて 安房鴨川方より
先頭部の帯が剥げている編成が目立つ。帯色はスカ色と似て非なるもので、菜の花をイメージしたのかクリーム色ではなく黄色が使用されている。
千マリC424編成 本千葉にて 安房鴨川方より
先頭部のFRP覆いと車体のステンレス部の境目にある黒いラインは901系(209系試作車)の塗装でないと意味がないが、なぜか0番台・2000/2100番台でも引き続き採用されている。
パンタグラフ
ひし形のまま。
中間車内装
中間車の内装は種車の0番代からほとんど変わっていない。
座席
ロングシートで、モケットは濃淡の紺色。209系・E231系などで広く採用された広く採用された配色だ。
トイレ
2号車には転用にあたってバリアフリートイレが設置された。それに伴って優先席も一部移動している。
先頭車ではなく中間車にトイレを設けるのは珍しい。トイレが後付であることは窓を埋めた跡からすぐに分かる。
先頭車車内
先頭車はセミクロスシート化改造が行われており、座席定員が増加している。
セミクロスシート
8人がけのJR東日本のE217系以降で多く採用されている座席配置のセミクロスシートで、モケットは濃淡の緑色に変更されている。クロスシートは片持ち式ではなく足があるタイプ。
テーブル
クロスシートの窓側にはテーブルが後付されている。E217系やE231系などのクロスシートははじめからクロスシートとして作られたため窓枠がテーブルを兼ねている。
先頭部
運転席背面に設けられた非常時の救助用の穴はかつて成田線で発生した踏切事故を教訓とした設計。
運転台
運転台はほとんど種車である0番代のまま。JR東日本の標準的な運転台配置である左手ワンハンドルマスコンを確立したのも209系である。
・駅のデータ
沿革 2009/10/01:営業運転開始(2000・2100番台として)
車両数 4両48編成、6両20編成(2021年4月現在)
・ページのデータ
取材:2020/08/02など
公開:2021/09/26
更新:公開後未更新
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