[ 東西線 とうざいせん ] 仙台市交通局
仙台市地下鉄東西線は仙台市街南西の八木山動物公園駅から仙台駅を経て仙台市東部の荒井駅まで13.9kmを結ぶ仙台市交通局の地下鉄である。仙台市地下鉄にとっては南北線に次ぐ2路線目の路線であり、現在新線建設計画はないため最後の路線となる見込みである。東西線はいわゆるリニアメトロ(ミニ地下鉄)で、駆動方式には鉄輪式リニアモーターを使用する。東北唯一のリニアメトロであると同時に、新幹線・ミニ新幹線を除けば日本で最北に位置する1,435mm軌間の路線である。
仙台市は西部の丘陵地帯および南東部の流通団地への交通アクセスが長年の課題であり、その対策として都心部〜南東部には新交通システム、仙台駅〜西公園には地下鉄、西公園〜八木山にはモノレールがそれぞれ構想されていた。仙台駅〜西公園間の地下鉄は国鉄仙石線地下区間と一体的に整備され、国鉄と直通ないし国鉄が直営するものとされていた。しかし、資金調達の問題で地下鉄区間の計画が具体化しなかったり、愛子副都心構想でモノレールの計画が延長されたりするなど計画は二転三転。最終的に、国鉄→JRが資金を調達できないことや西公園・仙台での乗り換えの不便さなどから各計画は統合され、現在のような一体の路線となった。
路線の方式としては表定速度の高さや建設費の安さが評価されてリニアメトロが採用された。2007年に着工され、2015年12月に開業を迎えた。
駅紹介
日本の地下鉄で最高標高地点となる八木山動物公園駅を起点として、大町西公園駅までは地下区間ながら青葉山の丘陵地帯を登り降りする山岳路線、同駅から宮城野通駅付近までは仙台市中心部を抜ける市街地路線、同駅から東は仙台平野東部の交通不便地帯を貫通する郊外路線と、区間によって表情が目まぐるしく変化する。沿線の風景も、丘陵部の住宅地→山間の学園都市→中心市街地→下町的住宅地→工業地域→田園地帯の新市街地、というふうに変化が激しい。
八木山動物公園駅、国際センター駅付近にはそれぞれ河川を超えるための地上区間(橋梁区間)があるが、地上駅は1箇所もない。地上駅がないのに営業区間に地上区間があるのは日本の地下鉄では唯一である。
駅名 | 連絡路線 | 駅の状況 | |
T01 | 八木山動物公園駅 | 地下駅、地下駅舎 | |
T02 | 青葉山駅 | 地下駅、地下駅舎 | |
T03 | 川内駅 | 地下駅、地下駅舎 | |
T04 | 国際センター駅 | 地下駅、地上駅舎 | |
T05 | 大町西公園駅 | 地下駅、地下駅舎 | |
T06 | 青葉通一番町駅 | 地下駅、地下駅舎 | |
T07 | 仙台駅 | 仙台市地下鉄南北線、JR東北線、東北新幹線、JR仙石線(あおば通駅)乗り換え | 地下駅、地下駅舎 |
T08 | 宮城野通駅 | 地下駅、地下駅舎 | |
T09 | 連坊駅 | 地下駅、地下駅舎 | |
T10 | 薬師堂駅 | 地下駅、地下駅舎 | |
T11 | 卸町駅 | 地下駅、地下駅舎 | |
T12 | 六丁の目駅 | 地下駅、地下駅舎 | |
T13 | 荒井駅 | 地下駅、地上駅舎 |
車両
2000系1形式のみ。
2000系 |
鉄輪式リニアモーターカーで、ミニ地下鉄の特徴として狭い建築限界に合わせた卵型の断面をしている。正面のデザインは伊達政宗の兜がモチーフ |
運行
全列車全区間通しの運転で、朝ラッシュ5分・夕ラッシュ6分・昼間時7分半(土日は終日7分半)の運転間隔で運転している。
・路線のデータ
開業日 八木山動物公園〜荒井間:2015年12月6日
路線長:13.9km
単線/複線 全線複線
・ページのデータ
公開:2019年2月10日
更新:2019年8月14日(沿線の説明を追記)