[ 山万 ] 本社:東京都中央区 鉄道事業本部:千葉県佐倉市
山万は東京都中央区に本社を置く不動産会社で、千葉県、東京都、神奈川県などで事業を展開しています。山万が手掛けている中で最も大規模な事業が 千葉県佐倉市のユーカリが丘ニュータウンの開発事業で、1977年に着工したこのニュータウンでは、2014年現在でも都市開発が進行中です。
山万の特徴は、ユーカリが丘を開発するだけでなくその入居者の交通機関として自ら鉄道事業を行っていることで、京成電鉄のユーカリが丘駅からラ
ケット状に伸びる新交通システム・ユーカリが丘線のおかげで、ユーカリが丘の内部にあるすべての住居は徒歩10分圏内に駅があるようになっています。
山万ユーカリが丘線は千葉県佐倉市のユーカリが丘駅からラケット型に伸びる全長4.2kmの案内軌条式鉄道(いわゆる新交通システム)路線です。 この路線は日本に現存する唯一の「VONA」と呼ばれる中央案内式(※)の新交通システムで、また純民間資本による新交通システムもこの路線と西武山口線 だけです。
※新交通システムで、車両の動く方向が走行路の中央に敷かれたレールによって制御される方式のことを中央案内式といい、ユーカリが丘線で採用された 「VONA」というシステムはこの方式です。対して多くの新交通システムは、走行路の両脇に置かれたレールなどによって車両の動く方向が制御される側方案 内式と呼ばれる方式です。
全線がユーカリが丘の内部を通っているため入居者以外の利用者は(私のような物好きを除くと)皆無に等しいと思われ、実
際、全線単線で、昼間は3両編成(普通の鉄道でいえば1両くらいの輸送力)の車両1編成だけですべての運行を担当しています。
駅名 | 連絡路線など | 駅の状況 | 沿線風景 |
ユーカリが 丘駅 | 京成本線 |
高架駅、高架下駅舎 |
ユーカリが丘〜公園間は高架上、ループ区間は掘割の中を行く路線で、中学校〜井
野間にはトンネルもあります。 沿線の発展度合いにはむらがあるため、路線長は短いながらも沿線風景は変化に富んでいます。 |
地区セン ター駅 | |
高架駅、高架下駅舎 |
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公園駅 | 女子大方面、井野方面合流 |
高架駅、地上駅舎 |
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女子大駅 | |
地上駅、地上駅舎 |
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中学校駅 | |
掘割駅、地上駅舎 |
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井野駅 | |
掘割駅、地上駅舎 |
路線・運行
ユーカリが丘線の略配線図
ユーカリが丘線はラケット型に伸びる全線単線の路線で、ラケットの輪っかの部分は反時計回りに列車を運行する一方通行のループ線になっており、逆 方向(時計まわり)の列車は運行されません。そのため、列車は「ユーカリが丘 → 地区センター → 公園 → 女子大 → 中学校 → 井野 → 公園 → 地区センター → ユーカリが丘」の順に停車します。
運行間隔は平日朝夕が7分30秒、土休日朝が15分前後、その他時間帯が20分前後です。20分間隔の時間帯は1編成、それより短い運行間隔の時
間帯は2編成を用いて列車を運行しており、全線単線であるため、2編成が同時に線路上にいるときはループ区間を使って列車を交換しています。
車両
1000系 |
1000系は山万に所属する唯一の車両形式で、3編成あります。各編成には、ユーカリにちなみ、こあら 1〜3号の愛称がついています。 |
・ページのデータ
公開:2014年3月12日
更新:公開後未更新