三崎口駅は京急久里浜線の終点駅。京急の最南端駅であり、関東地区の大手私鉄の駅の中でも最も南にある。三崎「口」という駅名の通り三浦市の中心部である三崎からは離れており、観光地としても有名な三崎・油壺との間はバスでのアクセスとなる。
かつて京急は久里浜線の三崎への延伸を構想していたが、市街地で用地買収の難しい三崎地区への乗り入れは1970年に諦められ、延伸区間は油壺までとなった。しかし、油壷への延伸においても国道134号線以南での用地買収が難航し、1975年には同道路との交点に暫定的な終点として三崎口駅を設けた。結局油壷への延伸は実現せず、用地買収の難航や途中の小網代地区での自然保護運動の高まりを受け、三崎口〜油壷間は2005年に免許廃止となり、2016年に正式に計画が凍結された。
駅舎
駅舎は2階建てで、簡素なデザイン。線路は掘割の中にあるため、地上からは見えない。
駅前広場
駅に隣接して京急バスのバスターミナルがあり、三崎・油壷などに向かうバスが多数発着している。駅の利用者にはバスやタクシー・自家用車との乗継ぎ客が多い。
駅周辺
三浦半島西岸を通る国道134号線に面している。駅周辺には住宅団地もあるが農地が目立つ。
改札
改札は地上にある。
ホーム 1枚目:堀ノ内・品川方・2枚目:三崎口方
相対式ホームで、駅舎よりもだいぶ低い場所にある。
堀ノ内方
駅は台地の縁にあり、駅を出ると線路は高架橋となる。当駅と三浦海岸駅の間は単線区間。
終端部
駅を出てすぐに車止めがあるが、延伸構想があったために国道をトンネルでくぐった先まで路盤は続いている。
トンネル扁額
国道をくぐるトンネルには「初聲隧道」という名称があり、当駅開業よりも後の1977年9月の竣工のようだ。
線路終端部
初聲隧道の先まで路盤・線路は続くが、そこでぷっつりと途切れている。その先には明確な未成線の遺構は残っていないようだ。
駅舎から見たホーム
駅周辺が自然豊かな地域であることがわかる。当駅は高台にあり、京急で最も標高が高い。(それでも標高32m)
駅名標
駅名標
キャンペーンで一部の駅名表記が三崎「マグ」ロ駅となっていた。
・駅のデータ
沿革 1975/04/26:開業
駅のある地点:久里浜線堀ノ内起点13.4km
・ページのデータ
取材:2021/10/03
公開:2022/01/22
更新:公開後未更新