日本駅巡り紀行

四日市あすなろう鉄道260系

[ 260系 ] 四日市あすなろう鉄道 内部線・八王子線

260系は四日市あすなろう鉄道の車両で、同社の営業用車両はすべて260系で占められている。旧型車両を置き換えるために1982年に近鉄が導入した車両で、機回しが必要だった旧型車両に比べて効率的な運行が可能となった。

近鉄が260系を導入したのは制御電動車であるモ260形と制御車ク160形の一部で、北勢線と同様、新型車は旧型の制御車・付随車と混成されていた。しかし、四日市あすなろう鉄道移管後には混成されていた旧型車の置き換えと既存の260系の抜本的なリニューアルが行われた。

内部・西日野方からモ260形・サ180形・ク160形の3両編成で、U65編成のみ中間車のない2両編成を組んでいる。車内は片側1列のクロスシートで、1982年新製車に対しても、2010年代新製車と見分けがつかないほど徹底的にリニューアルがなされている。

外観

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 U61編成 海側より 赤堀〜日永間にて 2021/11/28
鈴鹿山脈をバックに鹿化川を渡る列車。

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 U63編成 内部・西日野方より 赤堀〜日永間にて 2021/11/28
3両編成で、両先頭車は16m級・中間車は11m級の小型車両。編成全体で片側5扉となっている。どの編成も1982年製車と2015〜2018年製車が混ざっているが、ほとんど見分けがつかない。

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 U63編成 内部・西日野方より 西日野にて 2021/11/28
先頭部の案内表示器は「ワンマン 四日市あすなろう鉄道」で固定された幕となっており、同じ枠内に尾灯が設置されている。

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 U65編成 内部・西日野方より 内部にて(車内から撮影) 2021/11/28
基本的には3両編成を組んでいるが、1編成のみ2両編成を組んでいる。

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 U61編成 内部・西日野方より 日永にて 2021/11/28
U61編成はリニューアル時に横須賀色を彷彿とさせる紺・クリームのツートーンカラーとされたが、U62〜U65編成ではクリーム・黄緑のツートーンカラーに青帯をあわせた塗装とされた。

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 側面ステッカー
第2編成以降には「なろうグリーン」、第1編成には「なろうブルー」と書かれた装飾が施されている。

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 側面行先表示器
行先表示器は側面のみにあり、3色LED式となっている。

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 パンタグラフ
車体は小さいが、踏切などの関係で架線は低くできないため、車両に対してパンタグラフが大きい。

内装

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 車内(ク160方:内部・西日野方より)
編成内に貫通扉はなく、全体で1つの車両のような作りとなっている。

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 ク160形車内
ク160形は片側2扉の先頭車で、床下スペースが少ない関係で車内には2ヶ所の機械室がある。バスのような片側1列のクロスシートで、すべての座席が運転室の方向を向いている。

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 モ260形車内
モ260形も片側2扉の先頭車で、ク160形と車内は似ている。木目の化粧板や三角形の吊り手、LED照明など、かなり現代的な内装となっている。

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 サ180形車内(クリスマス装飾が施されている)
サ180形は片側1扉の中間車で、扉・座席配置は点対称に近い。座席の向いている方向が左右で異なり、車端部には本形式で唯一のボックスシートがある。

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 座席
座席は鉄道よりもバスや路面電車に近く、設置されている手摺はハート型をしている。

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 車椅子スペース
両先頭車の乗降口脇に車椅子スペースが設置されている。

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 側扉
側扉はすべて片開き戸で、水色の化粧板が貼られている。戸袋側には黄色い警戒色があしらわれている。

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 先頭部
先頭部には運賃箱とLCD式の料金表が設置されている。ただし、両端の駅は有人駅で、途中各駅にも券売機(小古曽以外)やICカードリーダーが設置されているため、運賃箱の使用頻度は少ない。

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 運転台
運転台は中央に配置されている。ツーハンドル式で、ワンマン関連機器が設置されている。

・形式のデータ
沿革 1982〜1983年:261〜265・161〜163製造・投入|2015〜2019年:164・165・181〜184製造・投入、既存車両リニューアル
車両数 3両4編成、2両1編成

・ページのデータ
取材:2021/11/28
公開:2022/11/23
更新:公開後未更新

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