日本駅巡り紀行

西武8500系

[ 8500系 ] 西武鉄道 山口車両基地 山口線

8500系は西武鉄道が保有する唯一の新交通システム用車両で、山口線のみで用いられる。大手私鉄全体でも唯一の新交通システム車両である。2000系以降の西武の車両で唯一500刻みとなった形式名は、1985年導入であること・車体長8.5mであることに由来するとされる。

車体は普通鋼製で、1両の長さは8.5m。4両固定編成を組む。各車体の中央に扉があり、座席はすべてクロスシート(先頭部を除きボックスシート)である。4000系と同じく白地に青・赤・緑帯の「ライオンズカラー」が標準塗装だが、2021年以降はオリジナル塗装はV1編成のみがまとっている。

1985年の導入から2024年まで増備も廃車も行われておらず、西武山口線の旅客列車は本形式で統一された状態が続いている。運行開始から40年近くが経つが、2000年代初頭に機器更新が行われており、2024年現在でも置き換えの計画はない。

外観

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 8501(V1)編成 西武球場前方より 西武球場前にて 2023/01/01撮影
現役では数少ない(置き換え計画がない中では最後の)普通鋼製車体の新交通システム。先頭には「レオライナー」のヘッドマークを掲出している。

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 斜め前から見た8501編成
車体長8.5m・片側1扉の車体で、側面には「ライオンズカラー」の帯をまとう。先頭部の形状や貫通路・ライトの配置は7年後にデビューした6000系のデザインを先取りしているようにも見える。

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 8511(V2)編成 西武球場前方より 西武球場前にて 2022/01/01撮影
V2編成は「SDGs×Lions GREEN UP!プロジェクトトレイン」として深緑色1色にラッピングされている。

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 8521(V3)編成 西武球場前方より 西武球場前にて 2023/01/01撮影
V3編成は「西武園ゆうえんちラッピング電車」としてかつての西武線の車両をイメージしたラッピングが施されている。

内装

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 中間車車内
車体の真ん中に扉があり、その両側に4人がけボックスシートが4組ずつ配置されている。このサイズの新交通システムでは最も1両あたりの座席定員が多く、車内にはつり革が設置されていない(バスのような掴み棒が天井に設置されている)。

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 座席
クロスシートで背ずりは低い。モケットは青色で、優先席には赤色が採用されている。

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 側扉
通勤車両では珍しくなった片開き戸を採用している。

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 先頭車車内
混雑緩和と車椅子対応のため、扉の脇のボックス席が一部撤去されている。前面展望を意識して、運転室の後ろには前向きのクロスシートが配置されている。

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 運転室背面
有人運転のため、「ゆりかもめ」のように先頭までは入れない。乗務員室との間の窓は大きく、前面展望が確保されている。

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 運転台 1枚目:使用時(駅停車中) 2枚目:非使用時(進行方向反対側)
運転室が閉鎖されているにもかかわらず、ゆりかもめなどと同じように使用していない運転台にはカバーが掛けられている。中身はT型ワンハンドルマスコンで、計器はアナログ。自動運転には対応しておらず、ワンマン運転の扉の開閉も運転台からではなく乗務員室扉の脇のスイッチから行う。

・形式のデータ
沿革 1985/04/25:営業運転開始
車両数 4両3編成(2024年現在)

・ページのデータ
取材:2022/01/01・2023/01/01
公開:2024/03/10
更新:公開後未更新

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