日本駅巡り紀行

1000系(2代目)(東京地下鉄)

 

[ 1000系 ] 東京地下鉄 銀座線用

 1000系は東京メトロの保有する通勤型電車で、銀座線で使用されています。登場後25年が経ち陳腐化が目立ってきた01系を置き換えるべく、2012年から投入が開始された形式で、2016年度中に全ての01系を置き換えて銀座線の形式を統一する予定です。

 1000系は銀座線で運用されるため東京メトロの他系列とは異なる16m級車両で、軌間は標準軌、集電方式は第三軌条式です。曲線の多い銀座線の 線形に対応するため最新技術である自己操舵台車が導入されたほか、省エネ化のため車内の照明および前照灯にLEDが使用されるなど、数々の新機軸が盛り込 まれました。

 外装は東京地下鉄道1000形をモチーフとしており、アルミ製ながらもレモンイエローのラッピングが施されています。車内は01系に比べて明るい 色合いで、LED照明が用いられています。

外観


 1115編成 渋谷方より 渋谷にて
アルミ製の車体ですが、側面および全面下部にはレモンイエロー、屋根にはチョコレート色のラッピングが施されています。前照灯は、1000形(初代)を彷 彿とさせる配置です。

 
 側面部 浅草駅にて
側面はアルミ車とは見た目で分からないほど隙間なくラッピングされています。窓やドアの配置は01系と同一ですが、機器室がある関係で両先頭車の車端部のみ窓割が異 なります。

 行き先表示機
01系にはなかった側面行き先表示機も設置されました。白色LEDが使用されています。

車内

 中間車車内
東京メトロの他形式に比べて車体断面が小さいですが、冷房装置の薄型化によって01系よりは車内空間が広がっています。壁や座席には全体的に01系よりも 明るい色が使われているほか、LED照明の採用によって01系よりも明るい車内空間が実現されています。

 
 車端部 左:一般席 右:優先席
車端部の座席のうち半分は優先席とされており、優先席はモケットとつり革・手すりの色が異なっています。01系にあった妻窓はありませんが、貫通路がガラ ス張りとされたことで隣の車両との見通しは良くなりました。

 貫通路
貫通路にはドット柄のシールが張られ、旅客が間違えてぶつからないように配慮されています。一部のドットはメトロマークや沿線の名所のフラットデザインと なっており、見た人を楽しませてくれます。

 
 先頭車車車内
先頭車の車端部は先述の通り機器室で一部が塞がれていますが、その小窓となっている部分が車いすスペースとされています。

 座席
座席はくぼみの小さなバケットシートとされており、モケットには01系に引き続いて橙系の柄が使用されています。袖仕切りは一部がガラス製とされ、車内の 開放感を高めています。

 
 ドア 右:鴨居部
ドアは一般的な両開き式ですが、通常より縦の寸法が小さいぶん窓の占める比率が大きいです。鴨居部にはLCDディスプレイが設置されています。

 路線図
鴨居部に情報案内装置が設置されたことで貼る場所がなくなった路線図は、一部がドアの戸袋部に張られています。見るときの首の負担は減りましたが、混雑している車内で は視認性が大幅に減ってしまいました。

 
 左:運転席後部 右:運転台(運転室外側より撮影)
運転台後部の窓の面積は01系に比べて減りましたが、地下鉄なのであまり影響はなさそうです。また、扉の窓はスモークガラスとされ、遮光幕が閉じられる ことはありません。
運転台はワンハンドル化され、画面に必要な情報を表示するグラスコックピットが採用されました。将来的にはワンマン化が行われる予定です。

・形式のデータ
沿革 2012(H24)年4月:第1編成営業開始
所属基地:上野検車区
編成数・両数(2016年度まで導入予定):38編成228両

・ページのデータ
取材:2015年1月16日(記号なし)・2014年11月15日(☆)
公開:2015年1月16日
更新:公開後未更新

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