[ 東成田駅 ひがしなりたえき KS44 SR01 ] 千葉県成田市
京成成田駅(京成成田方面) ←京成東成田線・芝山鉄道線→ 芝山千代田駅(芝山千代田方面)
東成田駅は京成電鉄・芝山鉄道の駅で、京成東成田線の終点、芝山鉄道線の起点である。京成本線の終点・成田空港駅として開業したが、成田新幹線の路盤を利用した現在の成田空港駅の開業と同時に駅名改称され、支線の終点駅となった。さらに、芝山鉄道線の開業後は実質的に中間駅として扱われるようになって現在に至る。
地下駅で、島式ホーム2面4線の設備があるが、そのうち北側の1面2線のみを用いて営業している。残る1面2線のホームは通常は閉鎖され、線路は夜間の列車留置に使用されている。自由通路・コンコースや駅舎は京成成田空港駅として立派な設備が設けられているが、多くの部分は閉鎖され、立ち入ることはできない。駅周辺は空港敷地内であり、ほとんどの利用者は空港関連施設の従業員だと思われる。ほかに、空港第2ビル駅と改札外の地下通路で結ばれている。
※取材を旧特急ホーム特別公開の日に行ったため、通常の日中より明らかに多くの人が写真に写っている。
駅舎(旧第4ゲート)
当駅に2箇所ある出入り口の片方は平屋建て・ガラス張りの立派な建物で、出入り口の前の歩道には大屋根が架かる。
駅前
駅前にはロータリーがあり、駅前を横切る高架道路に通じている。この道路は「空港通過道路」と呼ばれる空港の南北を結ぶ県道で、実はこのロータリー経由では(柵を乗り越えたりしない限り)空港敷地内にはたどり着けない。成田空港で検問が実施されていた当時でもここは検問の外として扱われていた。
ただし、このロータリーは成田空港駅時代には成田空港ターミナルビルへの連絡バスの発着場で、その当時は空港敷地内として扱われていた(空港通過道路は空港開港時には未開通)。ロータリーにかかる大屋根はその当時の名残で、京成電鉄の社史『京成電鉄85年の歩み』に掲載された写真には、大屋根に沿って多数のバスが客待ちをしている様子が写っている。
駅の裏側
駅舎の裏側には成田空港の管制塔(右)とランプタワー(左・旧管制塔)が見える。
旧出入口(写真中央)
敷地の一角にはかつて出入り口だったと思われる建物があるが、入り口には柵が設けられている。地下側の姿は後述。
駅出入り口
駅舎には向かって左側の扉から出入りする。
階段
かつての利用者数の多さを物語る大階段。最近まで両脇のエスカレーターは運行が停止されていたが、旧ライナーホーム開放イベントの関係か写真手前のエスカレーターのみ上りで運転されていた。
階段から
正面にはたくさんの扉が見えるが締め切られている。
第4ゲート検問所跡
先述の通り成田空港駅時代にはこの出入り口も空港内であり、検問が実施されていた。検問所の建物は現在、空港警備関連の事務所に利用されているようだ。少し前まで「新東京国際空港 第4ゲート」の看板が掲げられていた(右手ドアの上。現在も跡がうっすら見える)。
第5ゲート
東成田駅には空港敷地内に通じている出入り口もある。この出入り口の建物には「第5ゲート」と書かれており、成田空港で検問が実施されていた当時は検問所の一つだった(現在でも警備員が常駐している)。
なお、新東京国際空港→成田国際空港はその歴史的経緯により開港から2015年まで検問が実施されており、検問所は東成田駅の第5ゲート、道路上の第1・2・6ゲート、成田空港駅・空港第2ビル駅の出口改札にそれぞれ設けられていた(東成田駅にあった第4ゲートは前述の通り途中で廃止、道路上の第3ゲートは出口専用のため検問非実施)。
過激派の活動沈静化や空港利用者の増加に伴って2015年に検問は廃止され、各ゲート・改札に警備員が常駐するのみとなった。
駅前
出入り口前の道路は空港敷地内で、左に向かうと貨物地区や第1ターミナルへ、右に向かうと第2ターミナルや空港内無料循環バス乗り場へ、それぞれ徒歩で連絡できる。
第5ゲート内
検問所(空港の施設)跡を抜けると鉄道施設としての出入り口があり、駅の表札は律儀にこの場所に掲げられている。改札までは少し通路を歩く必要がある。
自由通路
成田空港駅時代には待合スペースも兼ねていたとみられる自由通路は利用者数には不釣り合いに大きい。第4ゲートから入って正面に当たる場所には「曲水の宴」という壁画が飾られている。
空港第2ビル連絡通路
空港第2ビル駅には地下通路で行ける。
改札
改札は狭くされており、窓口の裏側の空間は壁で仕切られて入れなくなっている。
出入り口
5枚目の写真の出入り口の地下側は改札内にある。警備の都合を考えると多数の出入り口があったとは思えず、もともとこの通路は非常口だったのかもしれない。
ホーム 左:京成成田方面 右:芝山千代田方面
ホームは島式ホーム1面2線で、旧成田空港駅時代の3・4番線を1・2番線と付番し直している。
芝山千代田方
開業時は頭端式ホーム2面4線だったが、そのうち写真左側の2線のみ芝山千代田まで延長されて現在の形態となった。旧特急ホーム公開時だったため閉鎖されている特急ホームにも明かりが点いている。
駅名標
新旧駅名標
旧特急ホームの駅名標は「成田空港」のまま。普段は旧特急ホームの明かりは消えているが、この日は特別公開だったためこのような新旧駅名標のツーショットを撮れた。
京成成田駅(京成成田方面) ←京成東成田線・芝山鉄道線→ 芝山千代田駅(芝山千代田方面)
・駅のデータ
沿革 1978年05月21日:成田空港駅として開業/1991年3月19日:東成田駅に改称、京成本線から東成田線に所属が変わる/2002年10月27日:芝山鉄道線開業
駅のある地点:東成田線京成成田起点7.1km、芝山鉄道線起点
・ページのデータ
取材:2018年2月24日
公開:2015年7月26日
更新:2018年7月28日
・このページの場所
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