日本駅巡り紀行

6000形

[ 6000形 えき  ] 鹿島臨海鉄道 大洗鹿島線、JR鹿島線用

6000形は鹿島臨海鉄道の気動車で、大洗鹿島線で使用されている。大洗鹿島線開業時から使用されている車両で、当初は国鉄キハ20形改造の2000形と併用されていたが、1991年に同社の所有する気動車を統一した(1992年から2000年代までは茨城県所有の7000形も使用されていた)。

国鉄気動車と同じ車体長20.5mの大型車で、車体は鋼製。両運転台で扉配置は2ドア、車内は転換クロスシート・トイレ付きとなっている。角ばった形状の車体に赤・白・黒の3色の塗装が施され、投入時に現役だった国鉄型気動車などと比べて都会的な雰囲気をまとっている。

形式名は導入年の昭和「60」年から。導入から大洗鹿島線の主力として活躍していたが、老朽化により2016年からは8000形への置き換えが進められている。

外観

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 6014 水戸方より 鹿島神宮 2023/05/20
ブラックフェイス風の塗り分けと角型のライト・切妻に近い先頭形状により、都会的で電車風の見た目となっている。

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 6016 鹿島神宮方より 東水戸 2022/07/17
スカートは設置されておらず、一方で気動車では珍しいアンチクライマーを装備している。

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 6018 水戸方より 大洗 2022/07/17
一部の車両は大洗が舞台のアニメ「ガールズ&パンツァー」のラッピンがされている。再塗装のため、画像の「2号車」はすでに引退している。

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 6011 1枚目:側面 2枚目:前面 2022/07/18
6011は3号車。3号車も引退予定。

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 6006 水戸方より 鹿島神宮 2023/05/20
IV号車が最も戦車を強調しているが、こちらも2023年内に引退予定。6006はかつて「1号車」でもあった(同車へのガルパンラッピングとして現在のラッピングは2代目)。

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 6015 鹿島神宮方より 鹿島神宮 2023/05/20
6015は「アクアワールド・大洗」ラッピング車。

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 6010 鹿島神宮方より 水戸 2022/07/18
夕暮れ時の姿。

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 側面行先案内表示
幕式の行先表示機が首都圏ではもはや珍しい。照明が幕の中央にしか当たっていないのもレトロさを出している。

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 連結部分
併結時には貫通幌を展開する。通常時の貫通幌は取り外されているわけではなく、半分ずつ両側の貫通扉の周囲に埋め込まれている(貫通扉の周囲の少し盛り上がっている枠の部分)。

内装

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 車内
転換式クロスシートを主体としたセミクロスシート。片側2扉の扉配置で、ワンマン運転のため扉は客室の両端に配置されている。

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 車内水戸方
水戸方のロングシート部の海側にはトイレが設置されている。

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 座席
クロスシートは両端を除いて転換式で、モケットはローズ色。窓割とシートピッチが一致するように設計されている。

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 トイレ
通路を塞がない細長い形状のトイレで、車内の見通しは良いがバリアフリーにはかなり遠い。内部は和式トイレ。

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 側扉・ロングシート
側扉は片開き式で、ステップが設置されている。扉付近はロングシートで、水戸近郊の通勤通学輸送に対応している。

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 運転室後部 1枚目:先頭時 2枚目:貫通時
半室運転台構造だが、先頭時には運転室全体に乗客が立ち入れないようにされる。向かって右側のポールは「精算済券」発行機で、水戸・鹿島神宮への到着時に使用される。
(運賃箱で精算→精算済券を受け取り→精算済券でJRの改札を通過)

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 運転台
マスコン・ブレーキともに縦軸のツーハンドル式。

・形式のデータ
沿革 1985/03/14:営業運転開始
編成数・両数(2023年8月現在) 10両(最大で19両が在籍)

・ページのデータ
取材:2022/07/17・2022/07/18・2023/05/20
公開:2023/08/12
更新:公開後未更新

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