上州七日市駅はかつて周辺を領有していた七日市藩の藩庁・七日市陣屋の跡地の最寄り駅。付近の高校には現在でも陣屋の遺構が残っている。
駅は単式ホーム1面1線の棒線駅で、住宅地に隠れるような場所に木造の駅舎を構えていた。探訪当時計画中だった駅舎増築改修・駅前広場建設事業が完了し、現在は真新しい駅舎と駅前広場を備える駅となっている。※紹介しているのは旧駅舎時代の駅。
駅舎
駅舎はホームの高さに建っているため、地面からは段差がある。
駅前
駅舎は大きな道路に面しておらず、路地の突き当たりにある。
駅前広場予定地
駅前には駅前広場予定地が空き地として広がっていた。※公開日現在、既に完成している。
駅舎裏口
1枚目写真の右側奥に、駅の裏口的な出入り口がある。
裏口駅前
「路地」とも言えないくらいの狭い歩行者用通路に接続している。※現在は奥に見える草地に駐車場が整備された。
駅舎内・改札
※雰囲気のある駅舎だったが、現在は内部の雰囲気が大きく変わっている。
ホーム 左:高崎方 右:下仁田方
駅名標
七日市陣屋の遺構
駅南側の群馬県立富岡高校は七日市陣屋の跡地。現在でも御殿の玄関付近と黒門・土塁が残っており、見学することが可能。
富岡高校正門
庭園
入ってすぐ左手には日本庭園が広がり、その奥に進むと陣屋本殿がある。
正面玄関
庭園があるため全景は撮れないが、御殿の正面玄関付近が残されている。七日市陣屋御殿は江戸時代末期に建てられた建物で、明治維新後にもその玄関付近のみが残された。
玄関
中には入れないが、過去には皇族が宿泊・休憩のために立ち寄ったこともある。
庭園
玄関は当初から場所や向きを移しているとのことなので、庭園は当時からのものではないと思われる。
建物の端
黒門
塀の一部と門も残され、高校の通用門として使用されている。
土塁
高校北東部には土塁が残されている。他に、大手門などの門が周辺に移築されて残っている。
・駅のデータ
沿革 1912/04/25:七日市駅として開業/1921/12/17:上州七日市に改称
駅のある地点:上信線高崎起点21.8km
・ページのデータ
取材:2018年7月16日
公開:2019/12/23
更新:公開後未更新