日本駅巡り紀行

7700系(東京急行電鉄)

 

[ 7700系 ] 東京急行電鉄 東急多摩川線・池上線用

 7700系は東急電鉄の保有する通勤型電車で、現在は東急多摩川線・池上線で使用されています。7700系の元の形式である7000系は1962 年に登場した形式で、東横線(日比谷線直通含む)や田園都市線・目蒲線などで運行されていました。しかし登場から25年近く経った1980年代半ばになる と、まだ非冷房のままであるなど陳腐化が目立っていました。そこで、ステンレス車であったために鋼体が登場後25年近くたってもほとんど強度が低下していなかった7000系は抜本的な改造によって延命することになり、1986年から91年にかけて順次改造が実施され、7700系となりました。

 7000系を改造した形式とはいえ足回りや内装は新製に近く、台車の履き替えやVVVFインバータ制御化などが行われたほか、車内も9000系に 準じたものに変更されています。4両編成として落成するものの、投入先の目蒲線の施設の4両化が間に合わなかったため当初は6両編成に組み替えられて大井 町線に投入されました。その後1989年に目蒲線にようやく投入されましたが、1996年には一部の編成が3両編成化されて池上線に転属し、2000年に は目蒲線の東西分割に伴って一部編成が廃車、残りの編成は3両編成化されて池上線・東急多摩川線の共通運用となりました。

 現在は新7000系や1000系1500番台による置き換えが徐々に進んでいます。

外観

7906他3両
 7906編成 五反田・多摩川方より 鵜ノ木〜下丸子間にて
先頭は単純な切妻で、貫通扉の部分が凹んでいます。鋼体はすでに新造から半世紀がたっていますが、そこまでの古さは不思議と感じません。前面に細い赤帯が1本だけ入っています。

7710他3両
 7910編成 蒲田方より 石川台にて
7910編成(7000系の第1編成から改造された編成)はクラシックスタイルと称して新造当初と同様な前面帯のない状態とされています(この編成は記事執筆時点で既に引退)。

7712他3両
 7912編成 蒲田方より 御嶽山にて
7912〜7914編成は1996年に池上線に転属したグループで、ほかの編成と区別するために「歌舞伎塗装」とも呼ばれる特徴的な塗装になっています。

車内

車内 車内
 左:中間車車内 右:先頭車車内
7000系からの改造時に内装は抜本的に改造されたため、1000系や9000系に準じたオールロングシートの内装です。

車内 車内
 車端部
貫通路は幅広く、扉はありません。中間車には車いすスペースが設置されています。

車内 座席
1000系と同様、9人掛けのロングシートは3席ずつ仕切られています。

車内 ドア
7700系は混雑路線への投入が考慮されなかったため、ドア脇の立ち席スペースが考慮されておらず、ドアのすぐそばまで座席が迫っています。

車内 運転台
 運転台
運転台はワンハンドル式で、ワンマン化機器がつけられています。

・ページのデータ
取材:2014年3月9日
公開:2014年月日
更新:公開後未更新

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