日本駅巡り紀行

富山地方鉄道16010形(オリジナル編成)

 

[ 16010形 ] 富山地方鉄道 

 富山地方鉄道では1979年以降、列車の冷房化がすすめられていて、1995年時点では非冷房車は残すところ4両となっていました。おりしも西武5000系「レッドアロー」の廃車がこのころ予定されており、観光列車としての利用ができ、通勤輸送にも大きな問題はないとして地鉄に西武5000系を導入することとなりました。

 車体・内装はほぼそのまま西武5000系のものを流用しており(台車などの機器類は国鉄・営団などの廃車発生品の流用)、「レッドアロー」そのままの雰囲気が現在でも残っています。2編成が導入されていて、両編成共に車端部の改造やワンマン化などの最低限の改造しか行われていませんでしたが、2012年に16014F編成の内装が大きく改造され、観光列車「ALPS EXPRESS」として運転を開始しました(デザインしたのはあの水戸岡鋭治氏です)。

 ※ここで取り上げているのは「ALPS EXPRESS」になる前の16014F編成の様子です。

外観


 16014F 電鉄富山・宇奈月温泉方より 電鉄富山にて
特急レッドアローの頃と変わらない特徴的なデザインです。この編成は現在は改造され、「ALPS EXPRESS」となっています。


内装

 車内
車内はレッドアローの頃のままで、回転式リクライニングシートが並んでいます。モケットの色が青いため、明るい印象の車内です。

 
リクライニング機構付きの座席はバケット構造になっているため快適ですが、座席が低いため頭の部分を支えてくれないということと窓側にしかテーブルがついていないことがやや難点です。各座席の下には棒型のフットレストが付いており、この構造はニューレッドアローにも引き継がれています。

 
今時珍しく、窓側のテーブルには栓抜きが残っています。

 
 車端部のデッキには自販機が設置されており、つり革があることで立ち席としても利用できるようになっています。指定席だたため立ち入れませんでしたが、自販機がない方の車両ではこの部分にも座席があるようです(写真奥側)。

 先頭部
ワンマン運転に対応しているため、運賃箱や運賃表も設置されています。


その他


普通列車として運用されることもよくあります。

・ページのデータ
取材:2011年8月6日
公開:2012年4月27日

・このページの場所
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