日本駅巡り紀行

取材:2010年3月10日(掲載している写真は全て7501号のもの)
公開:2011年12月30日
更新:公開後未更新

東京都交通局7500形

 

[ 7500形 ] 東京都交通局荒川電車営業所 都電荒川線用

 7500形は都電荒川線で使用されていた車両ですが、2011年に引退しました。

 この形式が作られる前、1956年から57年にかけて「8000形」という形式が都電に投入されたのですが、この形式はすでに都電廃止の構想ができてから作られた形式だったためいわば「安かれ悪かれ」のような設計でした。その後廃止に関する議論が活発化したこともあり都電の新車はしばらく出なかったのですが、都電の一部区間が存続する可能性もあった(実際荒川線は廃止を免れました)ため8000形とは異なるコンセプトで新車を登場させることになりました。

 その結果できたのが7500形で、1962年に20両が落成しました。しかしその後は都電に新車が現れることはなく、7000形や7500形を延命し続けたため1990年の8500形登場まで、30年近くにわたって7500形が都電の最新型でした。しかし、老朽化した7500形は8800形によって置き換えられることになり、2011年までに全編成が引退しました(1両のみ、花電車「花100形」に改造されて事実上は存続しました)。

 車体は1984〜87年にかけて新造されたもので、外観は正面を折妻の3枚窓構造としたため7000形とは雰囲気が大きく異なります。車内はロングシートとクロスシートを組み合わせた標準的な座席配置でした。


 7501号 早稲田方より 熊野前にて
正面のデザインは旧車体を意識したもので、ライトの配置も7000形とは異なります。アイボリーに黄緑という新色はこの形式から導入されたものです。


車内

  車内
車内はロングシートが基本で、運転席の後ろの優先席部分4席のみがクロスシートとされました。

 
運転台関連の機器は一部(マスコンハンドルとブレーキハンドルなど)が旧車体からの流用です。

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