日本駅巡り紀行

東急5050系

[ 5050系 ] 東急電鉄 東横線、みなとみらい線・東京メトロ副都心線・西武線・東武線用

5050系は東急電鉄の車両で、東横線の主力車両である。田園都市線に導入された5000系を東横線向けにアレンジした車両で、5000系、Y500系に次いで2004年から導入が開始された。ただし、5050系には5000系からの編入車も多く、さらに増備途中での仕様変更も多岐にわたるため、車番以外で5000系と5050系を区別することは難しい。

車体は5000系と同じく20m・片側4扉で、ステンレス製である。車体幅が5000系よりも広いのが数少ない相違点だが、5000系からの編入車は当然例外である。外観は腰板部にコーポレートカラーの赤を配し、幕板部にラインカラーのピンクを配している。

内装はオールロングシートで、モケットや妻面化粧板が暖色系とされたことで5000系の内装とは大きく雰囲気が異なる(5000系からの編入車を除く)。ただし、5177F以降の増備車では緑系モケット・木目内装とされたほか、「Qシート」車の座席はL/Cカーである。

2004年に導入が開始されたが、その後少なくとも2022年まで増備が続いている。当初の編成は8両編成だったが、副都心線直通開始以降は10両編成も導入された。この際、5050系が使用できる5051〜5080では数字が足りなかったため、10両編成は5050系4000番台という車番とされた。本系列増備の裏で田園都市線5000系では6扉車の組み込みが行われており、余剰となった4扉車を1〜2両組み込んだ編成が存在する。また、2020年以降は8両編成に2両を追加で組み込むことで4000番台化した編成も発生している。

4110F「SHIBUYA HIKARIE」号、Qシート車については本ページで取り上げていない。

外観

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 5154F 元町・中華街方より 新丸子にて 2022/11/06
外観は塗装以外ほとんど5000系と変わらない。JR東日本のE231系を元にしており、側面の造形にそれが現れている。

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 5151F 元町・中華街方より 新丸子にて 2022/11/06
第1編成には創業100周年記念ラッピングが施されていた。

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 5175F 元町・中華街方より 新丸子にて 2022/11/06
2008年に登場した5169F以降、スカートが強化型となり、形状が変更された。

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 4104F 元町・中華街方より 新丸子にて 2022/06/04
副都心線直通開始を機に導入された10両編成は車番が4000番台とされた。ただし、あくまで形式は5050系である。先頭部に「8CARS」ステッカーがないため、遠目にも10両編成であることがわかる。

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 5177F 元町・中華街方より 新丸子にて 2022/11/06
元住吉駅での追突事故を契機として、2016年に登場した5177F以降はスカートにスノウプラウを備えている。

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 行先表示器
側面の行先表示器はフルカラーLED化されている。なお、5000系からの編入車の一部は種別と行き先で枠が分けられている。

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 パンタグラフ

内装-初期車

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 車内
5050系の車内は暖色系とされており、5000系とは大きく雰囲気が異なる(ただし、5000系からの編入車の内装は5000系のままである)。5158Fまでの車内はほとんどE231系の色違いのようなデザインだが、実際には素材などが異なる新設計とされている。

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 座席
座席はロングシートで、E231系近郊型に近い構造のバケットシートとされている。荷棚はE231系と異なり網棚である。

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 側扉
扉の内側には化粧板が貼られていない。鴨居部には2画面のLCDが設置されている。

内装-中期車

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 車内
5175F・4101Fからは内装の設計が変更され、袖仕切りやスタンションポールが丸みを帯びた形状とされた。

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 座席
丸みを帯びたネパール国旗のような袖仕切り形状は本系列の特徴と言える。

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 側扉
袖仕切り形状の切り替えよりも早く、5166F以降の編成では側扉の内側に化粧板が貼られるようになり、ガラスも複層ガラスとされた。

内装-後期車

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 車内
5177F以降は5000系の6扉車置き換え用中間車と同様の内装となり、長らく続いた投入線区による5000系列の内装の差異がなくなった。モケットは緑、化粧板や床は木目調で、それまでの東急の車両からは大きくイメチェンが図られている。

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 座席
基本的な座席配置は変化していないが、大型袖仕切り・ハイバックシート・ヘッドレスト(中央3席除く)が特徴で、荷棚もスリット付きアルミ板へと変化した。

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 側扉

内装-共通

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 運転席背面
中期型までの車両では機器更新により一番右側の窓が塞がれた車両があり、トンネル区間では前面展望ができなくなった。

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 運転台
ワンハンドル式マスコンで、ワンマン運転や直通先各線に対応した機器が設置されている。

・形式のデータ
沿革 2004/04/01:第1編成営業運転開始|2012/09/10:10両編成の営業運転開始(当初は直通先の路線内のみ)|2022/10/24:「Qシート」車営業運転開始
編成数・両数 8両24編成・10両12編成(2023年2月現在。8両編成の10両化が一部進行中)(38編成319両新製・9両5000系から編入。2編成16両廃車・譲渡)

・ページのデータ
取材:2021/12/19、2022/06/04、2022/10/09、2022/11/06
公開:2023/02/23
更新:公開後未更新

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