日本駅巡り紀行

東急5000系(田園都市線)

東急5000系(東横線)

[ 5000系 ] 東急電鉄 田園都市線・東京メトロ半蔵門線・東武線用、東横線・みなとみらい線・東京メトロ副都心線・西武線・東武線用

5000系は東急電鉄が2002年から運用している、田園都市線の主力車両である。東急の標準車両として5050系・5080系(それぞれ5000系に含めることも多い)、6000系、7000系などの派生型があるが、本形式自身もJR東日本のE231系の基本設計を引き継いでいる。

車体は20m・片側4扉で、ステンレス製である。ただし、後述の通り6扉車が導入されていた時期もある。側面や内装はE231系の面影を強く感じるが、前面はオリジナルデザインとなっており、編成内の電動車比率や機器配置も異なる。塗装は腰板部にコーポレートカラーの赤を配し、幕板部にラインカラーのグリーン(田園都市線向け)またはピンク(東横線向け)を配している。

内装はオールロングシートで、モケットや化粧板は青系に統一されている。ただし、6扉車を置き換えるために導入された4扉車では内装デザインが一新され、緑系のモケットに木目の床面・化粧板という組み合わせとなった。

2002年5月から田園都市線で導入が開始された。2005年からは10両編成中2両への6扉車の組み込みが始まり、2009年からは6扉車が3両まで増結された(一部編成は全車4扉車)。しかし、田園都市線・半蔵門線・東武伊勢崎線へのホームドア設置のため6扉車は廃止されることとなり、2015年から2017年にかけて全ての6扉車が新製された4扉車に置き換えられた。途中、2009年の6扉車増備の過程で8両4編成が東横線にも導入されたほか、編成組み換えの中で合計9両が東横線用の5050系に編入された。

外観

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 5114F 中央林間方より 溝の口にて 2020/11/08
外観は5050系・5080系とほぼ共通している。先頭部のデザインはE231系と異なっており、尾灯の収まっているスリットが特徴的。地下鉄に直通するため非常用の貫通路が設置されている。

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 側面
側面は209系やE231系にとても似ている。

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 先頭部側面
JR東日本の通勤車両と異なり、第1ドアと第2ドアの間の窓が他の窓よりも短くなっていない。代わりに、先頭車が中間車よりも長い。

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 5119F 元町・中華街方より 新丸子にて 2022/11/06
5118F・5119F・5121F・5122Fの4編成は8両編成で、東横線に投入されている。外観ではほとんど5050系と見分けが付かない(実際には、車体幅や断面形状がわずかに異なる)。

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 側面行先表示器(1画面)
2004年度以降に製造された車両の行先表示器は5050系と同じくフルカラーLED式。

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 側面行先表示器(2画面)
初期車の行先表示器は、幕式の種別表示器と3色LED式の行先表示器に分かれていた。現在、種別表示機はフルカラーLED化されている(画像は横浜高速鉄道Y500系)。

内装-中期車

導入時期により内装は異なる。編成組み換えを広範囲に行っているため、下記の編成番号ごとの内装差異には例外もある。

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 内装
5115F以降の車両の内装。5000系の内装は青系でまとめられている。

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 フリースペース
編成中2か所の車椅子スペースの他、各車両1か所のフリースペースを設置している。

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 座席
初期車(後述)よりも大型化された袖仕切りの形状が特徴である。

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 荷棚
荷棚はJR東日本の車両と同じパイプ式ではなく、網棚を採用している。

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 側扉
鴨居部にはLCDを2画面設置している。初期車と異なり、扉の内側に化粧板が貼られている。

内装-初期車

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 座席
5114Fまでの内装はほとんどE231系と変わらない形状。袖仕切りも青く着色されている。

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 側扉
5110F以前の側扉は内側に化粧板が貼られていない。

内装-後期車

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 内装
6扉車を置き換えるために導入された4扉車は内装が一新され、緑系のモケットと木目の化粧板・床面の組み合わせとなった。5104F以降の田園都市線用編成に1編成あたり3両ずつ組み込まれている。

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 車椅子スペース

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 座席
座席はハイバック仕様で、両側4席には通勤車に珍しいヘッドレストも装備されている。袖仕切りの形状も変更されている。

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 荷棚
荷棚も網棚からアルミ板に変更された。

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 側扉

内装-共通

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 運転席背面

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 運転台(田園都市線用)
マスコンはワンハンドル式で、計器はアナログ式。東横線用の編成はATOやワンマン対応機器も設置されている。

内装-6扉車(消滅)

田園都市線の混雑緩和のため、ホームドア整備前は一部編成に6扉車を組み込んでいた。最盛期には15編成に各編成3両が組み込まれ、朝ラッシュ時の上り準急に集中投入されていた。

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 ステッカー
JR東日本の6扉車と同じデザインのステッカーを前面と6扉車に掲出していた。

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 内装
座席は折りたたみ式で、朝ラッシュ時には全席立席とされた。座席に掴み棒が無い代わりに、車両中央部にスタンションポールが設置されていた。

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 座席
座席は扉間あたり3席。折りたたんだ際のことを考慮して、荷棚の形状・高さが異なっていたのも特徴だった。

・形式のデータ
沿革 2002/05/02:第1編成営業運転開始|2005/02/14:6扉車の営業運転開始|2016〜2017年:6扉車を4扉車に置き換え
編成数・両数 8両4編成・10両18編成(2023年2月現在)(22編成延べ266両新製。45両の6扉車を廃止。9両を5050系に編入)

・ページのデータ
取材:2015/09/11、2020/11/08、2022/11/05、2022/11/06
公開:2023/02/23
更新:公開後未更新

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