7000系は一畑電車の保有する電車で、一畑電気鉄道・一畑電車としては戦後初の自社発注車両。当初、一畑電車の車両更新にあたっては他社の中古車両18両を導入する計画だったが、当てにしていた東急1000系を確保できなかったため、単行車両4両を新車で導入することになった。この計画変更により、2016年から2018年にかけて導入されたのが7000系である。
両運転台・20m級のステンレス車体で、車体の設計はJR四国7000系がベースとなっている。ただし、中央の扉は準備工事のみの片側2扉となり、前面デザインにはJR西日本225系の要素も取り入れられるなどの変化も加わっている。機器類はJR西日本225系がベースで、片方の台車のみを電動台車とする0.5Mシステムを採用している。
外観は白をベースとしたラッピングで、そこにオレンジの帯と車両ごとのアクセントカラーが入る。車内はセミクロスシートで、片側がボックスシート、もう片側がロングシートの座席配置。併結が可能な特性を活かし、1〜3両で普通列車からスーパーライナーまで投入される。
7004 浜山公園北口にて 一畑口方より 2022/08/26
単行車両で、白をベースに上下にオレンジの帯が入れられている。
7004 遙堪にて 出雲大社前方より 2022/08/26
基本的な車体デザインはJR四国7000系とほとんど変わらないが、前照灯は225系初期車と同じデザインのものが付けられている。
7001+7003 川跡にて 電鉄出雲市方より 2022/08/27
乗客数が多い列車では2両編成などで運転される。平日の特急「スーパーライナー」のみは7000系3両編成の限定運用。
前面と側面の円弧状のストライプの色は車両によって異なり、7001:グレー、7002:青、7003:緑、7004:赤である。
行先表示器
後述する側扉の準備工事部分の窓に、3色LED式の行先表示器が設置されている。
パンタグラフ
シングルアーム式を採用。
車内
点対称にクロスシートとロングシートが配置されたセミクロスシートの座席配置はJR四国7000系と同様。吊り手はJR東日本と同様の形状のものが用いられている。
クロスシート
ボックスシートが1両に6ボックス設置されている。肘掛けと取っ手に木製の部品が使用されているのが特徴。
ロングシート
座席の形状はバケットシートになっておらず、京成3000形などに少し似ている。
側扉
両車端部に片開きの扉が設置されている。ワンマン対応で、整理券発行機や半自動ドアスイッチが設置されている。
中央の側扉準備工事部
ベースとなったJR四国7000系では中央に両開き戸があるが、本形式では準備工事のみとされている。座席はなく、車椅子スペースとサイクルトレイン用自転車スペースとされている。
先頭部
運転台
運転室は半室構造。運転台の形態はJR四国7000系と同じで、左手横軸・右手縦軸のツーハンドル式。
連結時
ワンマン運転のため、連結時には幌を展開して車両間を行き来できるようにする。
・車両のデータ
沿革 2016/12/12:営業運転開始
在籍両数(2024年10月現在) 4両
・ページのデータ
取材:2022/08/26・2022/08/27
公開:2024/10/27
更新:公開後未更新