1000系は一畑電車が保有している電車で、東急1000系を改造・譲受した車両。導入によって3000系を置き換えた。一畑電車は旧型車両置き換えのために中古車両18両を導入する計画だったが、1000系は3編成6両しか確保できず、代わりに7000系の導入と2100系・5000系の延命が行われることとなった。
種車の車体を活かしたステンレス製18m3扉車で、一畑電車初のVVVFインバータ制御車。2両とも中間車からの先頭車化改造車で、制御電動車は先頭車化、制御車は先頭車化および電装解除の改造をそれぞれ受けている。先頭形状は同じく1000系中間車を種車とする福島交通1000系や上田電鉄6000系とほぼ同じデザインで、デハニ50形をイメージしたオレンジ色のラッピングが施されている。
デハ1001-クハ1101 一畑口方より 大寺にて 2023/08/27
デハ1002-クハ1102 電鉄出雲市方より 武志にて 2023/08/26
2両編成で、一畑口方が電動車。第1・第2編成はともにデハニ52形をイメージしたオレンジにクリーム帯のラッピング姿で、ステンレスの地肌は殆ど見えない。
デハ1002-クハ1102 電鉄出雲市方より 川跡にて 2023/08/27
中間車を改造した切妻の先頭部で、種車の東急1000系よりは8000系に近いような左右対称の先頭部。貫通型のような見た目だが、実際には非貫通。
デハ1003-クハ1103 電鉄出雲市方より 雲州平田にて 2023/08/27
第3編成は「ご縁電車しまねっこ号Ⅱ」として、派手なピンク色のラッピング。車内のモケットなどもピンク色のものに交換されている。
また、第3編成は前照灯がLED化されており、ライトの形状が若干異なる。
デハ1002側面
先頭部以外は東急1000系時代からほとんどいじられていない。ただし、台車のみ東急9000系の廃車発生品に履き替えている。
行先表示器
3色LED式の行先表示器を設置している。特急や急行の種別は赤色で表示する。
パンタグラフ
シングルアーム式。
車内
ロングシートで、東急時代の雰囲気が殆どそのまま残っている。車端部の座席は各車両3席ずつ撤去され、車椅子スペース兼サイクルトレインの駐輪スペースとなっている。
座席
オレンジと焦げ茶のモケットも、3席ずつ入れられた袖仕切りも東急時代のまま。
側扉 2枚目:各車両後部扉
両開き戸も東急時代のままだが、黄色テープが貼り付けられ、連結面寄りの乗車扉には整理券発行機も設置された。
半自動ドアスイッチ
中央以外の扉には半自動ドアスイッチも設けられている。折り返し時などに使用される。
路線図
車内案内装置は設置されなかったため、路線図が掲示されている。一畑口での方向転換が反映されていないため、路線の半分では路線図と実際の地理が逆向きとなる。
先頭部
1000系のオリジナルとは異なり、乗務員室扉は中央に設けられている。ワンマン機器が設置されている。
運転台
運転台の機器は1000系のオリジナルのものに近い。
・車両のデータ
沿革 2015/02/08:営業運転開始
在籍両数(2024年10月現在) 2両3本の計3編成6両
・ページのデータ
取材:2022/08/26・2022/08/27
公開:2024/10/27
更新:公開後未更新