日本駅巡り紀行

取材:2011年3月31日(現地時間)
公開:2011年4月2日
更新:公開後未更新

オークランドの都市鉄道

 [オークランドの都市鉄道 metropolitan railway of Auckland]

 ニュージーランド最大の都市であるオークランドには都市鉄道網があり、郊外と市中心部を結んでいます。線路や車両の保有は公的機関が行い、運営のみベオリアという民間企業が行う上下分離式という方式の様で、MAXXというブランドを用いています。

 路線は4路線あります。まず、中心駅であるブリトマート駅からEastern lineは東に、Southern lineは南に向かった後、West Field(ウェストフィールド)という駅で再び合流、両線はともにパパクラという駅に向かいます。そして、そのSouthern lineには途中のPenrose(ペンローズ)から出るOnehunga(オネフンガ)支線という支線があり、現在空港への延伸が計画されているそうです。
 もう一つあるのはWestern lineで、こちらはSouthern line最初の駅であるNewmarket(ニューマーケット)から分岐、Waitakere(ワイタケレ)まで向かっています。
 Onehunga支線を除く各線は実際にはベオリアの運営する列車が走っていないだけでその先まで貨物列車などが走る線路があり、特にEastern lineは本来North Island Main Trunk(北島本線)という路線の一部で、現在でも1日1本のみThe Overlander(オーバーランダー号)という長距離列車がウェリントンまで運転されています。

 駅で車両を少し見ただけですが、基本はディーゼルカーと機関車、客車がそれぞれあり、車両外装、内装ともに統一されているようです。

オークランド‐ブリトマート駅

 オークランドの中心駅で、頭端式の地下ターミナルです。もともと地上にあったオークランド駅を地下化した駅らしいので、おそらく地上の立派な駅舎も地上時代からのものです。
 信用乗車方式の様で、改札はなくホームには普通に入れました。


町中のにこんな感じの大きな駅舎があります。駅前はバスターミナルになっているようで、駅周辺はオークランドの中心街です。
見た感じでは長距離列車のターミナルですが、オークランドから出る長距離列車は1日1本なので実際には郊外列車のターミナルです。


入口を入ってしばらく行くと売店があるゾーンを抜けて地下へ通じる階段に出ます。ホームは地下2階です。

 ホームへの階段途中から。左から順に1、2、…5番線
ホームは新しいため、屋根などのデザインが斬新で、おそらくディーゼル車が出す煙の排気口も兼ねていると思われる明り取り窓が数か所設置されています。
島式・単式混合4面5線の線路配置で、駅を出るとそれらが複線になり、その先にシーサスポイントがある簡単な配線です。

 2番線から駅舎方向
頭端式ターミナルで、地下にあることなどからどことなく長野電鉄の長野駅を思わせる雰囲気です。(それよりは断然広々していますが)

 3番線ホーム終端方
中央のホームは3番線と4番線に面していますが、両面ホームのようになっている4番線は5番線のある側のホームを使い、3番線のある側のホームには柵があります。
線路は駅を出てしばらく行くとEastern lineとSouthern lineが分かれるあたりで地上に出ます。


各ホームにはこのようなLED式の案内が設置されています。訪れた当時、列車によっては30分近い遅れが出ていました...


たまに2両編成のディーゼルカーは縦列停車しています。

車両

ディーゼル機関車

4000系
 4258号
ベオリアのオークランド近郊区間では客車編成も運転されています。編成を牽引(または推進)するのはディーゼル機関車で、私が見たのはこの4000系という形式だけでした。ヨーロッパやアメリカによくあるような、がっしりしていて重そうなデザインです。

客車

  左:SD5811 右:SA3206
客車のうち列車の先頭になることがある客車は制御客車と呼ばれる運転台付きのもので、ここから機関車を遠隔操作して運行します。
番号の規則性はわかりませんでしたが、とりあえず私の見た限りは制御客車はSD58xx、中間客車はSAxxxxという番号のようです。見た感じはこれらの2形式しかないようでしたが、もしかしたら偶然見なかっただけでほかにも形式はあるのかもしれません。
客車は基本的に機関車と合わせて5両編成を組んでいるようでした。

 
比較対象がないのにたくさん写真を載せるのもあれなので車内の紹介はこの2枚のみにします。
座席はクロスシート、部分的にシートの向きを変えただけのロングシートもあります。ドアは少しスタイリッシュなデザインで近頃の日本の電車にもある警戒色が中央にあるデザインです。

気動車(ディーゼルカー)

 802
ディーゼルカーは2両編成で、私が見たのは800系という形式でした。どうやらほかにも形式はあるようです。


ディーゼルカーの側面はこんな感じです。客車に比べて窓一つ一つが小さく、窓の周りの帯の太さが小さいのがわかります。


車内には入れる雰囲気でなかったので、ドアのみの写真です。ドア窓の形は特徴的ですが、車内のインテリアはだいたい客車と統一されているようです。

マーク

 
機関車も含め各車両の側面にはこんな感じでマークが描かれています。

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