日本駅巡り紀行

取材:写真ごとに掲載
公開:2011年12月30日
更新:公開後未更新

東京都交通局8500形

 

[ 8500形 ] 東京都交通局荒川電車営業所 都電荒川線用

 1962年の7500形以降、都電にはしばらく新車が登場していませんでした。そんな中で1990年に登場したのが8500形で、老朽化した旧型車両の置き換えと荒川線のイメージアップが目的でした。当初はこの形式でイベント用の6000形(現在は廃車されています)以外のすべての荒川線車両を置き換える計画だったようですが、予算の都合で結局5両しか製造されませんでした。

 概観はそれまでの都電の電車とは大きく異なる開放的で明るいデザインとされ、塗装も白をベースに緑色の帯をまとう新たなものになりました。最初に製造された8501号とそれ以外の車両では前面のデザインが異なっています。


 8501号 早稲田方より 滝野川一丁目駅にて 2011年7月17日
それまでの都電の車両(7000形や7500形)に比べ、窓の大きい開放的なデザインになりました。


 8505号 三ノ輪橋方より 荒川一中前駅にて 2011年9月23日
増備車の8502号からは前面のデザインが変更されました。また、8502〜8505号は登場後に行き先表示がLED化されています。


内装

 8502号にて 2011年7月17日
車内はロングシートとクロスシートを組み合わせた都電で標準の座席配置です。

 8502号にて 2011年7月17日
中扉(出口扉)はこの形式から両開き化されました。

 
 左:8502号にて 2011年7月17日 右:8504号にて 2010年3月10日
車内の配置は基本的に7500形以前の車両と共通で、運転台後ろのクロスシートが優先席になっています。運転台は8501号の導入当初は1軸ツーハンドル形のマスコン(右手と左手のマスコンが連動して動くタイプのマスコン)が設置されていましたが、8502号以降は従来のツーハンドル形に戻されました。

 8504号にて 2010年3月10日
8503〜8504号では東急世田谷線のようなオールクロスシートが設置されました。しかし、現在のところ他の形式には普及していません。

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