日本駅巡り紀行

1000形(東京モノレール)

[ 1000系 ] 東京モノレール 東京モノレール羽田空港線用

1000形は東京モノレールの保有するモノレール車両で、2016年7月現在東京モノレールに最も多く在籍する形式である。

1000形以前、800形までの東京モノレール各形式は2〜3両編成で、これを組み合わせて最大6両編成で運転していたが、1000形は6両固定編成とされた(1000形登場後、一部の在来車も6両固定編成化された)。1000形は800形以前の形式に比べてかなり長く現役で活躍を続けているが、10000形に順次置き換えられる予定である。

15.2m(先頭車は16.4m)の車体長を持つ2扉車で、車内はセミクロスシートである。アルヴェーグ式モノレール特有の出っ張りを活かした荷物棚も設置されている。塗装は登場時から数えて2回の塗装変更が行われており、2016年現在は2代目塗装から3代目塗装への切り替えが行われている。また、内装についても2度のリニューアルが行われ、これについては3世代の座席が混在している。

外観

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 1079F(14編成) 流通センターにて 羽田空港方より
1000形で多数派となっているのは白を基調に窓回りを黒とし、青と橙の帯をまいた塗装で、これは1000形の標準塗装としては2代目に当たる。現在では10000形に合わせた青・水色・緑の3色の新塗装への塗り替えが始まっている(2000形新塗装車と同様の塗り分け)

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 1085F(15編成) 流通センターにて 羽田空港方より
搭乗時は赤帯の塗装をまとっていた。写真はのちに復刻塗装として再現されたもの。

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 1019F(4編成) 羽田空港国際線ビルにて 羽田空港方より
1019Fは特別塗装として東京モノレール開業当初の塗装を再現している。

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 1043F(8編成) 整備場にて 羽田空港方より
羽田空港国際線ビル駅開業時にはラッピングによる「花電車」が運転された。

LED1.jpg(54448 byte) 種別表示機
1000形の側面には、一部の窓を埋める形で種別表示機が設けられている「普通/LOCAL」「区間快速/RAPID」「空港快速/EXPLESS」のように種別のみを表示し、行き先は表示しない。

内装1

まずは開業当初からほとんど変化が加えられていない編成の内装を紹介する。

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 扉間客室 左:中間車 右:先頭車
扉間はクロスシートの座席が配置されている。基本的には2+2列のボックスシートだが、中間車の扉に隣接する部分では混雑緩和のためか1+2列とされている。吊り手はJR東日本E233系と同型のものに交換されている。
また、カーテンがロール式ではなく横引き式とされているのも特徴である。

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 車端部
車端部は変則的な配置のクロスシートになっている。アルヴェーグ式モノレールの車内には台車を格納する出っ張りができるのが特徴だが、1000形ではその上を荷物棚及びハイデッキのボックスシートとして使用している。連結部は貫通扉が設置されず、一時期営団地下鉄なども採用していたキノコ型の通路となっている。

inside1e.jpg(65411 byte) 先頭部
先頭車の運転台後ろは展望室のような座席配置になっている。特にハイデッキになっているシートの最前列は前面展望をよく楽しめる。

seat1.jpg(54427 byte) 座席
モケットはあずき色で、ビニールのヘッドレストカバーが設置されている。なお、優先席ではヘッドレストカバーの色が緑色とされている。

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 ドア
ドアは片開きで、鴨居部には路線図式の停車駅案内装置が設置されている。

cab.jpg(48096 byte) 運転台
1000形の運転台は右手式ワンハンドルマスコンが採用されいる。

内装2-内装改良車

次に、登場後に内装が改良された車両の車内を紹介する。この内装変更の対象となった編成や行われた時期などは不明であるが、およそ半分ほどの編成が既に改良されているようだ。

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 扉間客室 左:中間車 右:先頭車
大まかな座席配置は変更されていないが、モケットが変更されたほか中間車の1列ボックスシートだった場所がロングシートとされている。

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 車端部 左:連結面 右:先頭部
車端部の座席についてはモケットの変更以外目立った変化は見られない。

seat2.jpg(59012 byte) 座席
モケットは紺色とされ、雰囲気が大きく変化した。優先席ではモケットがピンク色を基調としたものとされている。

内装3-塗装変更車

2000形と同様、塗装を10000形に合わせて変更した車両については内装にも変更が加えられている。

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 扉間客室 左:中間車 右:先頭車
塗装変更者の内装はモケットが変更されているだけでなく吊り手とカーテンも更新されている。吊り手は10000形と同様の白色のものとなり、カーテンは青色のものから白色のものに変更された。

inside3c.jpg(67747 byte) 車端部(中間車)
車端部の座席配置は変更されていない。

seat3.jpg(68355 byte) 座席
モケットは紺色とされ、ヘッドレストカバーは省略された。アームレストは茶色から黒に変更されている。優先席ではモケットが黄緑色になる。

・形式のデータ
沿革 1989(H1)年7月:第1編成営業開始/2002(H14)年9月:ワンマン運転開始
編成数・両数(2016年7現在):16編成 96両(今後10000形により置き換え予定)

・ページのデータ
取材:2010年11月3日(△)、2011年2月13日(□)、2015年9月27日(☆)、2016年6月20日(その他)
公開:2010年9月25日
更新:2010年11月3日(小規模な変更)・2012年2月12日(全て差し替え)2016年7月19日(再び全て差し替え)

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