日本駅巡り紀行

小湊鐵道キハ200形

 

[ キハ200 ] 小湊鐵道 小湊鉄道線用

 小湊鐵道で使用されている車両は1960〜70年代に製造されたキハ200形で統一されています。1960年代、小湊鐵道には国鉄からの払い下げ車両や電車からの改造車両など雑多な車両が運転されていたため、それらの老巧化した車両の置き換えと車両の増備を目的にこの形式は導入されました。

 車体は国鉄のキハ20系に準じて設計されたため国鉄のローカル線気動車のようなノスタルジックな雰囲気を醸し出していて、特に上総牛久より先のローカル区間では旅情を盛り上げます。車体は全長20mの大型車体で両端に運転台があり、1両での運転のほか2両以上を連結しての運転も可能です。塗装はクリームと赤のツートンという国鉄標準色にも似たカラーです。車内はオールロングシートで、ドアは二つしかないためかなり長い座席です。

外観

 車号不明 上総鶴舞にて 五井方より
国鉄の気動車をベースにしつつも、前面デザインなどはオリジナルです。

 
 左:キハ207+車号不明(キハ201〜206) 上総中野にて 五井方より 右:車号不明(キハ207〜210)上総川間にて 上総中野方より
連結して運転するために五井方にのみ貫通幌が付けられていて、どちら側から見るかによってかなり表情が違います。

 キハ201にて
行き先表示板は幕式ではなくサボが使われていて、五井駅などでは交換を見ることもできます。「K.T.R.」というのは小湊(Kominato)鉄道(Tetsudo)株式(Kabushiki)会社の略です。日本の鉄道会社では一時期このような「NHK」的略称が流行った時期があったようです。

 キハ201にて
ドアの横には広告があります。ドアにへこみがありますが、これはプレス式という方法でドアを作ったためで、201〜206のみにある特徴です。

内装

いずれもキハ207にて

 
車内は超ロングシートです。昔の車両なのでスタンションポールなどがなくすっきりしています。

 
ドアは片開き式で、ホームが低いため車内にステップが付けられています。ドアの両側に鏡があることと床の高さに小さな窓があることが大きな特徴です(ドア横の鏡は同じく京成グループの新京成電鉄でも見られます)。


運転室は半室構造で、運転中以外は運転室の横まで立ち入れます。


運転台はツーハンドル式で、製造当初の雰囲気がそのまま残っています。

・ページのデータ
取材:2011年8月25日
公開:2012年1月29日
更新:公開後未更新

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