日本駅巡り紀行

いすみ300型気動車

[ いすみ300型気動車 ] いすみ鉄道 いすみ線用

いすみ300型はいすみ鉄道の気動車で、老朽化したいすみ200'型を置き換えるため、2012年に導入された。同時期に導入されたいすみ350型と機器面では共通の車両となっている。

車体は新潟トランシス製の軽快気動車では標準的なもので、全長18.5mの両運転台車両。いすみ鉄道カラーである黄色に全体が塗装されている。車内はボックスシート主体のセミクロスシートで、バリアフリー対応のトイレも備えている。2両で運転される際は300型同士ではなく350型と連結されることが多い。

いすみ300型の派生車両として、キハ20 1303がある。この車両はいすみ300型の最後の1両として導入された車両だが、いすみ350型と同様の国鉄風の外観となっている。実際には21世紀の軽快気動車だが、国鉄風の雰囲気を出すべくキハ20 1303という番号が付けられ、国鉄一般色に塗られている。

外観

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 いすみ301 上総中野方より 大多喜にて
外観は新潟トランシスの「NDCシリーズ」の標準的なもので、松浦鉄道のMR-600形などとほとんど共通のデザイン。

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 いすみ301 上総中野方より 国吉にて
塗装はいすみ100型→いすみ200型を踏襲しており、菜の花をイメージした黄色と濃淡グリーン。

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 いすみ302 上総中野方より 西畑にて
写真ではほとんどわからないが、いすみ350を後ろに連結している。いすみ300は定員が多く、いすみ350は設備が充実しているため、2両運転では両形式を併結することが多い。

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 社章・車号

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 ムーミンのイラスト
いすみ鉄道はアニメ「ムーミン」の世界にいすみ鉄道沿線をなぞらえ、「ムーミン列車」を走らせていた。収益改善の一環で著作権使用料の支払いをなくすため、2019年に「ムーミン列車」は終了している。

内装

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 車内
車内はセミクロスシート。床面と座席モケットは国鉄風の配色だが、壁面の化粧板は明るい木目調とされている。

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 上総中野方
上総中野方の車端部はロングシート。運転台が半室であるため併結時には隣の車両と行き来できる。

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 大原方
大原方の車端部はバリアフリー対応トイレと車椅子スペースが設置されている。

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 トイレ
トイレの車站側にはディスプレイスペースが設置されている。

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 座席
座席のモケットや肘掛けの形状はロングシート・クロスシートともに国鉄をイメージした形状となっている。座り心地は国鉄風ではない。

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 運転台
運転室は半室構造で、運転台はワンハンドルマスコン。

キハ20 1303

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 キハ20 1303 大原方より 大原にて
いすみ300・いすみ350の最終増備車はいすみ350の国鉄風外観といすみ300のクロスシートを組み合わせた車両となり、国鉄一般色に塗装された。
車両番号も国鉄風にキハ303とすることが検討されたが、実在車両との重複を避けるため最終的にキハ20 1303とされた。

・車両のデータ
沿革 2012/04/01:営業運転開始
車両数 3両(1両はキハ20 1303)

・ページのデータ
取材:2016/11/17
公開:2022/02/26
更新:公開後未更新

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