日本駅巡り紀行

公開:2011年3月11日
更新:公開後未更新

阪神電鉄5000系

 [阪神5000系 Hanshin 5000 series]

 5000系は「ジェットカー」の愛称で親しまれている阪神電鉄の普通列車用の通勤電車です。愛称の由来は4.5km/h/s(1秒ごとに時速4.5kmずつ加速するということ)という日本トップクラスの加速度(通勤電車は2.0km/h/s~3.5km/h/sが標準)で、駅数が多く少しでも早く加減速を行わないといけないという事情により子の加速度になりました。

 ここでは5xxx形という阪神電鉄の大型車のうち5500形と5550形を除く形式をすべて5000系としてひとくくりに扱うことにしますが、阪神は長年にわたりほぼ同じデザインの電車を作り続けているため実際には数多くの形式に分類することができ、現存するものだけでも5001形、5331・5131形の3形式(ただし5331形と5131形はほぼ同一形式)に分けることができます。
 基本的に各形式ともに登場時は2両編成(さらに初期の形式には1両編成もあった)で、形式関係なく連結することでフレキシブルな運用(2両の普通もあった)を組んでいたのですが、その後普通列車の終日4両化に伴い形式ごとに4両固定編成を組むことになり、1980年代末から一部先頭車の中間車化工事を実施、その後は震災後に一部編成組み換えをした他、古めの形式は5500系に置き換えらています。

 塗装は上半分が「クリーム」、下半分が「ウルトラマリンブルー」の青胴車と呼ばれる塗装で、内装は緑色が基調のオールロングシートです。

外観

 5021F(5021~5024)編成:御影にて、神戸方より
現存する各形式の標準的な外観で、丸みがあるボディーが特徴です。前面・側面の窓配置やライトの配置など、改造前の京成3300形などと似ている昔ながらのデザインです。

 5143F(5143-5144+5313-5314)編成:尼崎にて、大阪方より
5131形と5311形の2形式が併結した編成で、5311形の2両は阪神電鉄最後の方向幕未装備車だったので、方向幕のある5143もそれに合わせて方向幕ではなく方向板で行き先(運転区間)を表示していました。現在では編成が解消され、5311形の2両は解体された模様です。
反対側の先頭車も撮っておかなかったことが悔やまれます。


方向幕は阪神電鉄で標準の丸みがある小さなものです。

  左:1-2・3-4号車間 右:3+4号車間
もともと連結面だった連結面(左)は切妻なのに対し、もともと運転台だった連結面(右)は側面窓の形や丸妻の連結面などに運転台があったころの名残があります。

内装

 
化粧板は緑色で、座席はオールロングシートです。座席のモケットにはワイン色のものと抹茶色のものの2種類あるようです。


ドア窓は側面窓と違い丸みを帯びています。ドア脇の手すりは関東でいうとE233系にあるような角のないデザインです。

 
先述した連結面の形によって車内にも少し違いがあります。また、各中間車の神戸方には車いすスペースがあります。

 
先頭の窓は大きく作られています。運転台は連結を考慮した反室構造で、小さめです。

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