日本駅巡り紀行

HB-E210系

 

[ HB-E210系 ] 仙石線・東北線用 仙台支社小牛田運輸区(仙ココ)所属

HB-E210系はJR東日本の車両で、「仙石東北ライン」を中心に東北線、仙石線で使用されている。交流の東北線と直流の仙石線を直通するために 製造された形式で、ディーゼルハイブリットシステムによる気動車である。

20m・3扉ステンレス製ワイドボディ車体の2両編成で、車体のデザインにはE129系電車と共通する部分が多い。ディーゼル発電機とブレーキなど で発電した電気を大容量電池に貯めてその電池からモーターに電気を供給するタイプのハイブリット車であり、車内には機器室と排気筒を格納するための出っ張 りがある。その部分には窓が設置されないため窓や座席の配置が変則的で、本系列の特徴の一つである。

外観はステンレス無塗装で、東北線の緑、仙石線の青、沿線に桜の見所が多いことから選ばれた桜色の3色のブロックパターンがラッピングされている。 内装はセミクロスシートで、トイレも備えている。化粧板は白、座席モケットは青色とされている。

外観


 C-6編成 石巻・小牛田方より 野蒜駅にて
車体のデザインはE129系を基にしており、パンタグラフがないことと側窓の配置を除けばほとんど区別がつかない。

 
 側面パターン
塗装はブロックパターンのラッピングで、仙石線の青が腰板部・幕板部に、沿線の桜を表す桜色がドア周りに配置され、その境界に東北線の緑が配置されてい る。連結面付近には「HYBRID TRAIN」のロゴマークが入れられている。


 LED行先表示機
側面の行先表示機はフルカラーではなく3色LEDで、行先表示は仙台(または石巻)と仙石東北ラインが交互に表示される。

内装

内装はE233系以降のJR東日本の車両に準じており、座席配置は近郊型車両によく見られるセミクロスシートとされている。

 
 HB-E211形(仙台方車両)車内
車内の座席配置はセミクロスシートであるが、後位側のドア間に機器室と排気筒が1つずつ設けられているため、その部分の座席配置が変則的になっている。
連結面側には大型のトイレと車いすスペースが設置されている。

 
 HB-E212形(石巻・小牛田方車両)車内
車内は同じくセミクロスシートで、機器室と排気筒が1か所ずつ設置されている。排気筒の設置位置が違うため車内の見通しは少し良く感じる。
連結面側はロングシートで、優先席が設置されている。

 
 左:座席の基本的な配置 右:テーブル
基本的な座席配置のパターンはドア間にボックスシート2組(8席)とロングシート4席で、座席はE531系以降の形式に準じたやわらかめのものである。

  
 左:ドア 中:車内側ドアボタン 右:車外側ドアボタン
ドアの内側はE233系などと違い化粧板は貼られていない。半自動ドア機構が設置されており、ドアの内外にドアボタンが設置されている。

 
 左:運転室背面 右:運転台
HB-E210系は2編成併結で用いられるのが基本であるため、運転台は通り抜けが可能な半室構造である。マスコンはワンハンドル式で、運転台の機器は気 動車というよりも電車のようである。

 
 左:連結面 右:連結時の運転室内
2編成を併結した際には幌がつながれ編成間を行き来できるようになる。客室が低床(950mm)のE721系では運転台の入り口に段差があるが、仙石線に 合わせて客室が高床(1130mm)のHB-E210系ではフラットである。

 車内LCD
機器室の部分に車内LCDが設置され、常にエンジン・バッテリー・モーターの間の電気の流れを表示している。個人的にはこの部分で次駅表示や所要時間の案 内のような案内もできればより便利ではないかと思う。

・形式のデータ
沿革 2015(H27)年5月:第1編成営業開始
所属基地 小牛田運輸区
編成数・両数(2016年現在):8編成16両

・ページのデータ
公開:2016年1月10日
更新:公開後未更新

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